ここで三年以上エッセイを書かせてもらっている恩恵として、これまでにもキリングループから色々お送り頂いているが、今回はリニューアルした原酒ソーダ、「上々」シリーズをお送りいただいた。
商品の味に期待を膨らませつつ、発売の背景なども理解しながら、味わっていきたい。
(説明の一部について、公式サイトより引用)
目次
【市場の背景】
RTD(Ready to Drinkの略。栓を開けてそのまま飲めるアルコール飲料)市場は伸長傾向にあり、需要が高まる中で、飲み手が求めるニーズも多様化している。中でも、家での晩酌用として「食事に合う」「甘みが抑えられている」「本格感」といったポイントの期待が高まっているようだ。このようなニーズを捉え、ウイスキーやジン、焼酎といった特徴のある原酒のソーダ割りである、いわゆる「原酒ソーダ」カテゴリーの売上ははこの数年伸びている。
【上々のリニューアル】
そんな中でリニューアルが行われたのが「キリン 上々 焼酎ソーダ クリア」である。
今回は、本格感のある味わいは従来のままに、炭酸ガス圧を高めることで、さらに軽やかで飲みやすい味わいにしたという。確かに、ガス感が強ければ万人に好まれる軽やかになることは、強炭酸系飲料の人気からも見てとれるだろう。
それでは、早速飲んでいこう。
【1本目】「キリン 上々 焼酎ソーダ クリア」
まず、パッケージの爽やかさが印象的。更に、「スッキリ甘くない」という、味わいのポイントが斜めの帯のように記載されているので、この製品の訴求ポイントが分かりやすくなっている。
ちなみに今回はオススメのおつまみも送ってもらったので、それらと一緒に楽しませて頂いた。写真は、自分でチョイスしてみた、しっかり漬かっている明太子である。
早速飲んでみる。
はじめに香り。麦焼酎の香りはするけど強すぎずクセがないのがいい。焼酎はそこまで得意ではないけど、さらりと飲めそうな予感。
そして一口。なるほど、肴の味と香りが口の中で広がったところを、焼酎ソーダがふわっと包み込み、肴を引き立てつつ、爽やかな後味にしてくれる。
控えめながら甘味や塩味があるのが、口当りがマイルドな理由かもしれない。
【2本目】「キリン 上々 焼酎ソーダ 梅」
今回は梅味も頂いていたので、続いてそちらも飲んでみよう。
写真で見ると少し分かりづらいけど、「クリア」の名の通り透明である。
梅ということでスッキリ度合いも高そうなので、相棒にカツを選んでみた。
口に含むと、クリアと同じように焼酎感もありつつ、仄かに梅の香りがする。飲むと梅の味がさりげなく主張してきて、まさに「焼酎に梅干を入れた」というあの感じ。
梅干しサワーなどに慣れている人からすると、若干梅の味が薄いと感じると思うが、焼酎自体が甘くないからこそ、食中酒としての特性が際立つ。これは種類を問わず、和食に合いそうだ。
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どちらも、「今日はたくさん飲むぞ」というより、「今日は食事と一緒に少しだけお酒も楽しみたい」というときにピッタリのお酒、という印象だった。これからの時期、秋の味覚や鍋のお供として重宝するだろう。スッキリした食中酒として、嗜んでいきたい。