世の中にはたくさんのお酒があります。そしてそれぞれに、歴史や楽しみ方があります。今回はそのなかから、「リモンチェッロ」を取り上げて解説していきましょう。
目次
リモンチェッロはイタリア生まれのお酒
まずは、「リモンチェッロとはどんなお酒か」について見ていきましょう。
リモンチェッロとは、イタリアで生まれたお酒です。「レモンチェロ」「レモンチェッロ」「リモンチーノ」などのように呼ばれることもありますが、一般的には「リモンチェッロ」と呼ばれます。このためここでも、「リモンチェッロ」という表現を使っていきます。
リモンチェッロは、その名前の通り、レモンを使って作られるお酒です。レモンの果皮に、蒸留酒を合わせて作っていくのです。リモンチェッロはわずかな甘みを持っていますが、これはリモンチェッロの製作段階で砂糖水を加えているからだと考えられています。糖度が高く、ある程度の粘性を持っているのがリモンチェッロの特徴でもあります。
リモンチェッロの生まれ故郷は、イタリアのカプリ島だともいわれています。小さな島であるカプリ島ではありますが、美しい「青の洞窟」があることから、毎年多くの人がこの地を訪れています。この地で栽培―採取されている「アマルフィーレモン」は非常に有名であり、これを使って作られるリモンチェッロは特に高級品だといわれています。
「リモンチェッロ」は、日本では「お店で買うもの」という位置づけになっていますが、現地では家庭でつくられています。日本でも梅酒などを家で作る人も多いかと思われますが、品物はかわれども、このような文化は世界各国にあると伝えてくれるエピソードでもあります。
イタリアで生まれたリモンチェッロは、ヨーロッパ各地に広がりを見せていきました。日本でも、イタリアフェアなどでその姿を見ることができます。また通販でリモンチェッロを手に入れることも容易です。なかには愛らしいボトルに入れられたものもあり、見た目の美しさ・可愛さも人気を博している理由だといえます。通販でも購入できるのですが、価格はそれほど高くなく、1000円~2000円程度で売られています。もっともリモンチェッロは価格さがやや大きいものですから、「値段は変わらなくても、内容量が倍以上違う」ということもよくあります。最初は小容量のものから試していくとよいでしょう。
度数は30度程度のものが多いのですが、20度台前半のものもあります。
リモンチェッロの飲み方と楽しみ方について
では、この「リモンチェッロ」はどのように楽しむのがよいのでしょうか。
現地イタリアでは、ストレートで飲むのが一般的です。食後酒として飲まれることが多く、これをそのまま寝酒にする文化もあります。ストレートで飲む場合は、冷蔵庫や冷凍庫でよく冷やしましょう。リモンチェッロはアルコール度数が非常に高いため、冷凍庫で冷やしても固まることはありません。
ただ、日本人にとってはリモンチェッロをそのままストレートで飲むのは、少し厳しさを感じる行動かもしれません。前述したように、リモンチェッロは度数が非常に高いお酒であるからです。そのため、日本においてはリモンチェッロを割って飲む飲み方も提唱されています。
割り方は実にさまざまです。
ソーダやコーラといったノンアルコール飲料で割るやり方もありますし、氷をたくさん入れてロックで飲む飲み方もあります。また、リモンチェッロをほかのお酒と割って飲む飲み方もあります(特に、リモンチェッロはスパークリングワインと相性がよく、これで割ったワインがよく提案されます)。
また、リモンチェッロはアイスなどとも相性がよいお酒です。リモンチェッロをアイスにかけて、デザートのように楽しむのです。リモンチェッロの持つ甘味とレモンの苦みが、アイスの冷たさとよく調和するため、非常に上等なデザートとなってくれます。
ここでは、「アルコールで割ったリモンチェッロの飲み方」「アイスとあわせたリモンチェッロの楽しみ方」などを紹介していきますが、リモンチェッロの楽しみ方は無数にあります。
爽やかさと甘みと苦みを持ったお酒であるため、非常に使い勝手もよく、幅広い範囲で使えるのが魅力のリモンチェッロは、家に1本置いておくに値するリキュールだといえます。度数の高いお酒であるため日持ちもするので、長い時間をかけて楽しんでいくとよいでしょう。
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