2020年の1月24日に、表参道で新しいクラフトビールのプレスリリースイベント及び一般参加者向けのイベントが行われました。
ここでは、そこで飲んだ新作クラフトビールの味の紹介を中心として、イベント自体の模様もお伝えしていきます。
目次
日本の「モノづくり」をクラフトビールに落とし込んだ新作ビールの登場
新作ビールである「【CRAFT X】クリスタルIPA」は、MOON-X株式会社と木内酒造合資会社によって作られたクラフトビールです。
MOON-X株式会社はマーケティングを主な業務としている会社ですが、「ブランドとテクノロジーの力で、日本のモノづくりの翼になること」を目標に掲げています。
日本のモノづくりの技術は非常にすばらしいのですがそれをうまく発信できていないところも多いという現状を踏まえ、その「モノづくりの技術」を持つ企業とコラボレーションを目指した業務の一環として、今回の「クラフトビールの開発」がありました。
お酒の醸造所は地場の経済に大きな意味と影響を与えます。また、長谷川氏が、「アメリカのカルフォルニアで偶然入ったビアガーデンのビールが非常においしくて衝撃を受けた思い出」もまた、MOON-X株式会社と木内酒造合資会社を結び付けるきっかけとなりました。
日本では、クラフトビールの市場は決して大きくはありません。しかし、クラフトビールの市場の「伸び率」は非常に大きく、この10年ほどで2倍にもなっています。今後もクラフトビールの市場は拡大し続けていくと思われます。
MOON-X株式会社では、
1.消費者への継続的な対話を考えて、会員プログラムなどを実施
2.フィードバックや対話を元に、より愛されるクラフトビールを作っていく
3.日本のモノづくりとの協業・コラボレーション
を行っています。特に、「飲んでみた人からのレスポンスが、インターネットを通じてすぐに返ってくること」には大きな意味があるといえるでしょう。
木内酒造合資会社は「最初の協業点数としては78点くらい。ただ、これからはどんどん点数が上がっていく」と語り、MOON-X株式会社では「92パーセントの人がおいしい、と言っていたので、最初の協業点数としては92点」と語っていました。
【CRAFT X】クリスタルIPAは、さまざまな人からのフィードバックとMOON-X株式会社の理想、そして木内酒造合資会社の技術と情熱が詰まったビールですが、同時に、これから先も「進歩していくビール」だといえるでしょう。
【CRAFT X】クリスタルIPAを飲んでみよう
さて、ここからは実際に【CRAFT X】クリスタルIPAを飲んだときの感想をつづっていきます。
【CRAFT X】クリスタルIPAは、木内酒造合資会社の考えによれば、「ビールギーグを対象としているのではなく、『クラフトビールが好きな人』『クラフトビールを知らない人』『あまり得意ではない人』を対象としたビール」ということでした。
この理念は、味わいのなかにもしっかりと表れています。
【CRAFT X】クリスタルIPAを口に含んだときにまず感じるのは、柑橘系の香りです。果実缶が非常に強く、シトラスやグレープフルーツのニュアンスが感じられます。やや甘い香りが特徴で、嫌味のない香りに仕上がっています。
苦みは、少しありますが、「奥深さ」を出すにとどまっているのが特徴です。味自体にもほのかな甘みがあり、軽やかさのあるビールだといえます。酸味や辛みは、それほど支配的ではないものの、しっかりと感じられ、キレもあります。
かなり軽い飲み口のビールであり、コクというよりもうまみが感じられるビールです。とても女性的なビールでもあり、非常に華やかな印象を持ちます。ただ、「エレガント」というにはやや元気すぎるかもしれません。
泡は、クリーミーでまろやかです。炭酸は弱く、飲みやすい味わいに仕上がっています。ある程度温度が高くてもおいしく飲める点は、海外におけるビールの価値観に近いものを感じます。
クラフトビールだけでなく、ビール自体をあまり飲みなれていない人であっても、この【CRAFT X】クリスタルIPAならばおいしく飲めることでしょう。
食事にも合うビールですが、重い料理よりも軽さのある前菜とよくマッチするかと思われます。また、柑橘のクリームをのせたミニタルトなどと合わせると、お互いを引き立てあうことでしょう。
【CRAFT X】クリスタルIPAは、新しい理念と新しい味を、日本のクラフトビール業界に吹き込んだ1本だといえます。先に試したユーザーの意見も入れながら進化していった【CRAFT X】クリスタルIPAが、一般消費者の手元に届くのは、2月中旬くらいになるとのこと。そのときが待ち遠しいですね。