「ボスニア・ヘルツェゴビナ」という国名を聞いたとき、あなたはどんな国を思い浮かべるでしょうか。お酒を飲める年齢の人ならば、1992年から1995年にかけて起きたボスニア・ヘルツェゴビナ紛争(ボスニア紛争)を思い浮かべるかもしれません。「ボスニア・ヘルツェゴビナ」と聞いて「ワインの産地だ」と思い浮かべる人よりも、この紛争を思い出す人の方が多いのではないでしょうか。
しかし、南東ヨーロッパに存在し、サラエボを首都とするこの国では、愛すべきさまざまなワインも生産しています。少し珍しい、ボスニア・ヘルツェゴビナのワインについて取り上げていきましょう。
目次
ボスニア・ヘルツェゴビナのワインの特徴
ボスニア・ヘルツェゴビナのワインを扱っているワインショップはそれほど多くはありませんが、まったくないわけではありません。通販サイトでも複数本(ただし10本には届かないことが多いかと思われます)でも発見できます。実はこの国自体はかなりワイン作りが盛んな国です。かつてはセルビア王国と呼ばれていましたが、その時代からずっとワインが育てられていました。元々ワインは修道院で栽培されることが多かったのですが、ボスニア・ヘルツェゴビナもまた、その例にもれません。
ボスニア・ヘルツェゴビナで作られている土着のブドウ品種としては、ジラフカなどが挙げられます。あまり聞き覚えのないブドウ品種かもしれませんが、高品質なワインを作りだすことができるブドウです。
ただ、現在は土着品種以外のブドウにも目が向けられるようになってきました。国際的に有名で、かつ作られる量も多い「メルロー」なども、現在は作られるようになっています。
種類はそれほど多くはないものの、白も赤も日本でも手に入ります。また、価格もそれほど高くはありません。そのため、「珍しい国のワイン」としては、比較的試しやすい方だといえるでしょう。
ヌイッチ ジラフカ クオリティ
今回はそんなボスニア・ヘルツェゴビナのワインのなかで、「ヌイッチ ジラフカ クオリティ」を取り上げたいと思います。
これは、ワイン名にも冠されている「ヌイッチ」氏が作り上げたワインです。白ワインの一種であり、ボスニア・ヘルツェゴビナの土着品種であるジラフカ、それ以外にはクルコシヤ、ベナが使われています。ちなみに、日本人が聞くとユニークに聞こえる「ポポポ平原」で作られています。
かんきつ系の香りが感じられます。レモンやオレンジのフレッシュな香りをしっかりと味わうことができます。人によっては、その奥に、パイナップルや桃などのように甘く、濃厚な香りを感じるかもしれません。また、わずかではありますが、香ばしいスモーキーな香りも感じることができます。
酸味が強い白ワインであり、辛口です。爽やかに飲めるワインではありますが甘味もあり、飲みやすいでしょう。また最後にほのかな苦みが出てくるため、杯を重ねやすいワインともいえます。バランス感覚に優れたワインであるためどのような料理にも合わせやすいのですが、チーズとの相性も非常に良いといえます。さまざまなシチュエーションで活躍させられます。
チーズと合わせるのならば、シェーヴルや白カビ(カマンベール)などがよいでしょう。夏に飲みやすいワインであり、嫌味もありません。
ちなみにこのヌイッチ作のワインは、今回紹介した「ヌイッチ ジラフカ クオリティ(白)」だけにとどまりません。赤ワインも作っているので、気に入ったのならばこれも試してみるとよいでしょう。こちらは、アリカンテ・ブーシュやブラティナといったブドウ品種を使って作られています。
参考URL
https://www.budouya.jp/products/list.php?category_id=394
https://www.budouya.jp/products/detail.php?product_id=1832
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