ワインの有名な産地は数あれど…
リアルな店舗でなかなか見かけないかもしれませんが、私がおすすめしたいのは「モルドバ」産のワインです。
モルドバは旧ソ連の構成国の内のひとつ。九州地方ほどの国土の広さですが、ワイン産業が盛んで、あちこちに広大なぶどう畑とワイナリーがあります。
現地で購入すれば、現地の有名ワイナリーのワインは1本500円ほどで買えてしまいます。しかもクオリティは価格以上!
お酒が好きなモルドバの国民性からか、一般家庭で消費する範囲であればぶどうの栽培や自家製ワインづくりに対して税金が発生しません。あちこちの家庭で、自家製ワインを常備しているのが一般的です。私も2018年に訪れ、現地の大手ワイナリーをめぐるだけでなく、現地の一般家庭でワインをごちそうになりました。4日ほどの滞在ながら、ほぼ毎日どこかの家庭で自家製ワインを味わいました。
モルドバですが、旧ソ連の国を旅するのが好きか、現地に知人がいるか、世界一周の途中か、仕事や結婚の関係か、はたまたワインが相当好きでないと、訪れる日本人はそうそういないと思います。
私が訪れたきっかけも現地の知人でした。蛇足ですが、知人はネイティブレベルに英語を話せるので通訳をお願いできましたが、一般的なモルドバ国民は英語での意思疎通は難しいため、公用語のルーマニア語もしくはロシア語に不安があれば個人旅行はあまりおすすめしません。
モルドバに関する前置きが長くなりましたが、ワイン生産がさかんな国ながら、日本の店舗で見かけることはまだまだ少ないかと思います。
ネットショップでも取り扱いはまばらです。
しかし先日、某ショッピングモールのアルコールコーナーでモルドバワインを発見!
しかも「シャトー・プルカリ」のワインです。
「シャトー・プルカリ」の白ワイン
シャトー・プルカリは、1827年からの歴史を持つ老舗ワイナリー。かつてヴィクトリア女王にもワインを献上したことがあります。
ボトルにもしっかりと1827という数字が刻まれています。
モルドバ国内でも5本の指に入るくらい、由緒ある有名ワイナリーです。
2022年産の白シャルドネ、価格は3000円ほどでした。
3000円となると、イタリアやフランスなど有名な産地のものを買う人が大半だと思いますが…
モルドバワインのポテンシャルの高さをよくわかっているので、ためらいなく購入しました。
キャップ上部もしっかりと、ワイナリーの外観や1827の数字がデザインされています。
黄みの濃い色。
気になる味わいは…
しっかりと辛口ですが、舌に残るピリピリ感はなし。カドやクセのない、まるみのある味わいです。
それでいて芯のとおっている凛とした味わいでした。味わいから由緒正しさを感じます。
ボトルには「どんな料理にもあう」とありましたが、白身魚のムニエルとクリームミートソースのニョッキグラタン、チーズをチョイス。
やはりあわせる料理を選びません。
日常的に飲むのは難しくても、たまに味わって、ワインの国・モルドバへの思いを馳せたいですね。