突然ですが「ザクセンワイン」を飲んだことはありますか?
日本ではなかなかお見かけしないワインだと思います。
ザクセンワインとは…
ドイツ最北東ともいわれるワインの産地、ザクセン地方で生産されたワインのこと。
同じドイツのライン川流域よりも生産地が狭く、ほとんどが地元で消費されてしまうため、日本ではなかなか出回っていません。
そんなザクセンワインの産地を訪れるべく、向かったのはドイツ東部・ドレスデン郊外のラーデボイル(Radeboil)という区域でした。
重厚感のある建物が並ぶ中心部とは異なり、住宅街とぶどう畑が広がるギャップに驚きました。
この地域にワイナリーは複数あるのですが、おすすめは「シュロス・ヴァッカーバルト(Schloss Wackerbarth)」。
ワイン試飲付きの醸造過程見学ツアーがあるほか、広大なぶどう畑に囲まれてワインを味わうこともできます。
ホットドックをつまみに白のスパークリングワインを味わいました。
このワイナリーで味わいたいのはゼクト(スパークリングワインのこと)。
ザクセン地方で最古のゼクト生産者であり、生産量の大半をゼクトが占めるほど。
タンク内発酵ではなく、フランス・シャンパーニュと同じく瓶内二次発酵で醸造するこだわりがあります。
斜めさかさまにしたボトルを少しずつ回転させ、出てきたオリを瓶の入り口のほうへ集めていく伝統的な手法。見学ツアーではその工程も見学できます。
もちろん、生産されたゼクトは併設のショップやドレスデン市内のスーパーなどで購入できます!
お土産用なら断然おすすめなのが、天使パッケージのゼクト。「ドレスナー エンゲル ロゼ ドライ」です。
ドレスデンのアルテ・マイスター絵画館で展示されている、ラファエロ作「システィーナの聖母」で有名なあの天使です。
人々を魅了するアンニュイな表情。
迷ったらコレ!と言わんばかりのかわいいデザインにも惹かれ…
購入して味わってみました。
注いでみると…すきとおったローズ色。
白のゼクトを買ったつもりが、よく確認しておらずロゼのゼクトでした。
天使パッケージのゼクトは白とロゼの2種類あるのでお間違いなきよう。
ロゼは瓶の先にほんのりピンクゴールドのラベル、白は黒のラベルがあります。
味わいは甘さひかえめ、ドライな口当たりのロゼです。
まずはお肉と食べてみると、ドライさと心地よい炭酸が口をさっぱりさせてくれ、相性はなかなかでした。
甘すぎないので食事の邪魔になりません。味わいにも上品さがあふれ出ています。
ドイツのワインだから…
と、ドイツのクリスマスを彩るシュトーレンを切って組み合わせ。
生地にレーズンやドライフルーツなど、いろいろ入ったおやつです。
華やかな見た目とフルーティーさで、スイーツとの相性も悪くありません。
ドライフルーツをつまみながら飲むのもいいかもしれませんね。
アルコール度数は12.5%。どこまでも広がるぶどう畑を思い出しながら味わいました。
裏面にもパッケージとなった作品の解説がドイツ語にて。
おしゃれなローズ色とかわいい天使のパッケージ、テーブルの上にあるだけでうれしくなるような特別感でした。もちろん味わいも格別!
ドレスデンを訪れたらぜひ味わってみてください。スーパーで買うのもそうですが、実際にワイナリーを訪れて購入する価値も十分にあると思います。