汗水たらして働いた後、居酒屋で飲み干したビール。
上司に怒られてへこんだ日の夜に泣きながら煽ったビール。
国のため、家族のため、自分のためにがむしゃらに頑張ってきた大人達の影にはいつもビールがありました。
しかし、効率重視の多忙な競争社会に疲れ、慌ただしくビールを流し込むだけでは前に進めない時もありますよね。
今回は、そんな時にほっこり心を癒してくれるビール「アサヒ生ビール 通称マルエフ」についてご紹介します。
目次
アサヒ生ビール 通称マルエフとは
アサヒ生ビール 通称マルエフ(以後マルエフ)とは、アサヒビールが1986年に販売した生ビールのこと。
1980年代のアサヒビールは、「夕日ビール」と揶揄されるほどの低迷期。
そんな状況の中で、「アサヒビールをどうにか復活させて欲しい」という願いを込め、開発されました。
ちなみにマルエフいう名前は、フェニックスから頭文字を取った、当時のアサヒ生ビールの商品記号(発売前の商品の仮名)に由来しています。
しかし実は、フェニックスはアルファベットで書くと「Fenix」ではなく「Phoenix」。
間違いに気づいた当時の開発者達は、途中で名前の由来をこっそり「Fortune(幸運)」に変えたのだそうですよ。
実は終売していたマルエフ
消費者の声と要望を根気強く集めて生み出した「コクとキレが共に楽しめる」味わいにより、アサヒを低迷期から脱却させたマルエフですが、次に販売された「アサヒスーパードライ」の爆発的なヒットの影に隠れ、実は1993年に缶での販売が終了していました。
そのため、一時は、一部の居酒屋でしか飲めない「幻のビール」に。
しかし、忙しく人との距離が離れがちな現代に、そのまろやかで優しい味わいで、人々に心のゆとりを取り戻して欲しいという、アサヒビールの願いから2021年に再販が決定したのだそうです。
マルエフの味わい
缶を開けると、澄んだ麦の香りが鼻を抜けます。香りが穏やかなので、煮物やお刺身など繊細な味わいのおつまみにも合いそうな印象。
他のビールに比べると、少し泡立ちは大人しめ。
ただビールを3回に分けてグラスに注ぐ、「マイルド注ぎ」をすると、しっかりと泡立つので、「ビールを泡と共に味わうのが好き!」という方は、この注ぎ方をするのがいいかもしれません。
ちなみにマイルド注ぎは、アサヒビールが公式サイトで紹介する、マルエフおすすめの注ぎ方です。
口に含むと、酸味とコクが際だったまろやかな味わい。後味には爽やかでやんわりとした苦味が残ります。
通常のビールをブラックコーヒーに例えるとするならば、マルエフは生クリームを少し足したコーヒーといった感じでしょうか。ブラックコーヒーの強烈な苦味は抑えられているけれど、カフェオレほどコーヒーが弱い訳ではない。苦味もまろやかさも両方いいとこ取り。まさにそんな絶妙な味わいでした。
マルエフに合うおつまみ
焼きリンゴベーコン
焼きリンゴベーコンとは、炒めたリンゴにカリカリに焼き上げたベーコンを乗せたもの。「ベーコンにリンゴ!?」と驚かれる方も多いかもしれませんが、ベーコンの塩気とリンゴの甘酸っぱさが口の中で混じり合い、一度食べるとやみつきになってしまう最強おつまみです。
マルエフに合わせると、ビールのフルーティーなコクをより一層引き立ててくれます。
焼きリンゴベーコンは冷めても美味しいので、ゆっくり時間をかけて晩酌を楽しみたいときにおすすめです。
野菜きんちゃく
昔懐かしい馴染みの居酒屋や母の手料理を思い出させてくれる、どこか懐かしい味わいの野菜きんちゃく。
マルエフと共にいただくと、ビールの爽やかなほろ苦さを引き立ててくれますよ。
まとめ
今回は、アサヒが販売するほっこり穏やかな味わいのビール「アサヒ生ビール 通称マルエフ」についてご紹介しました。「ビールをゆっくり味わって癒やされたい」という方はぜひ飲んでみて下さい。