ワインに使われるブドウの品種は非常に幅広く、それぞれがそれぞれの特徴を持っています。
今回は「ガメイ」を取り上げて、その特徴について解説していきます。
目次
ガメイの生い立ちと特徴について
一般的に「ガメイ」と略されることが多いブドウですが、正式名称は「ガメイ・ノワール・ア・ジュ・ブラン」です。なお、「ガメ」と記されることもありますが、ここでは「ガメイ」の表記に統一します。
フランスのボジョレー地方で非常によく生産されているブドウであり、全世界の栽培面積のうちの50パーセント以上を、このフランスのボジョレー地方が占めています。なお、「フランスのブルゴーニュ地方にあるガメイ村から生まれたのではないか」とする説もありますが、この説を正しいとするかどうかは専門家の間でも見解が分かれています。
ガメイは、いわずと知れた「ボジョレー・ヌーボー」の原材料となるブドウです。このため、日本でも非常によく飲まれています。11月の解禁日の前などには特によく取り上げられます。
ピノ・ノワールとグエ・ブランを親に持つブドウであり、ミュスカデなどを兄弟に持っています。
ガメイの味の特徴とは
ガメイの香りを形容する言葉として、「キャンディのような」という表現があります。
ガメイは比較的強い甘味をまとった香りを持つワインをつくりあげることが多いブドウであり、ラズベリーやいちごのジャムのような香りも持ちます。
フルーティーで愛らしい香りを持つため、女性にも人気が高いチャーミングなワインに仕上がります。
味も、けれんみがなく、すっきりと仕上がることが多いといえるでしょう。タンニンは非常に柔らかで、渋みが少なく、穏やかな味わいに仕上がるのが特徴です。ワインの色もやや薄く、明るい仕上がりになります。
このような特徴を持つガメイは、ワインに慣れていない人にも受け入れられやすいものです。また赤ワインのタンニン(渋み)が苦手という人にも嫌悪感なく受け入れてもらいやすい味わいに仕上がるため、多くの人に愛されてきました。
さらに、上でも挙げた「ボジョレー・ヌーボー」のお祭感や広告もあり、「ガメイだと意識していなくても、当たり前にガメイを飲んでいた」などのようなことが起こりがちなブドウだともいえます。
ガメイを使ったワインはボジョレー・ヌーボーに限りません。「せっかくなのでボジョレー・ヌーボーでガメイを楽しむ」としても良いですし、「ある程度熟成したガメイのワインを選ぶ」としても良いでしょう。
お好みの方を選んでくださいね。
参考
・https://www.dragee.co.jp/winepark/gamey/
・https://www.enoteca.co.jp/article/archives/7775/
・https://www.suntory.co.jp/wine/series/knowledge/recommend/gamay.html