今日の日本酒紹介
皆さん、こんにちは、こんばんは。お酒が好きすぎるあまり利き酒師の資格を取った南野です。今回は、第一回目ということで、とてつもなく紹介したい日本酒があります。その名も『一品』。
名前の表記で「世界一」や「第一」「代表」等が禁止される中で「天下一品」も禁止ワードでした。でも、旨い酒であることを伝えたくて、「天下一品」から「一品」を取り名前を付けたお酒です。
目次
お酒の説明
純米吟醸酒無濾過生原酒
製造地:茨城 水戸の酒
商品名:一品
酒 蔵:吉久保酒造
原材料:米(国産)、米こうじ(国産)
精米歩合:50%
使用米:山田錦100%
酒蔵の歴史
江戸時代初期、現在の茨城県水戸市にあった千波湖を、水戸黄門が埋め立てを命じ、その後、問屋街になった。水戸は、上下町ともに用水の便が悪く、特に飲料水に不便だったため、水戸黄門が今でいう水道を作ることを命じた。なんとその水が徳川幕府御用達の水。(現在も水戸に笠原水源として残っている)また、「水戸水」&「水戸の名水 黄門さん」というペットボトル水の商品もある。
時は流れ、1790年、当時は米穀商だった「吉久保清三郎」が、「常陸には良い米と水が揃っているのに、旨い酒がないのは不思議だ」と言い出し、米穀商をたたみ酒蔵を始めたんだとか。
米穀商を畳んでまで酒を造ろうとする情熱がすごい。吉久保清三郎は、とてつもなく酒がすきだったのだろうか。その当時、良い米と旨い水があるなら酒もあっていいだろうと思った人は、他にもいたかもしれないが、行動に移し令和の今も残り作り継がれる酒。
234年間『一品』という名前も変わっていない。吉久保清三郎の情熱でできた天下一品の酒。そんなすごい歴史を持つ酒蔵の社長と今回、ご縁を頂きインタビューさせていただいた。吉久保社長がおすすめするおつまみ4品とお酒を頂こうと思う。
お酒の温度は、冷からぬる燗までと幅広く楽しめる。今回は、吉久保社長のおすすめの常温で頂こうと思う。グラスはワイングラスがおすすめとのこと。では、いただきます。
吉久保社長の一品に合うおすすめおつまみ
今回は、吉久保社長がおすすめしてくれたおつまみ。
・梅わさび醤油がけ
・納豆
・せんべい
・刺し身
と『一品』で、楽しませていただこうと思う。
まずは、梅わさび醤油がけ。
梅わさびは水戸名物のおつまみなんだとか。
梅を崩しながら、わさびで和えて食べる。初めての組み合わせ。
しょっぱくて辛い!のが癖になる。なぜ、この組み合わせに今まで気が付かなかったのか。箸が止まらない。もう一口、もう一口と食べるのが止まらなくなりそうな私。商品化してもいいと思う。
そこに、一品を合わせると、梅わさびの旨味×一品の旨味の相乗効果。
辛口でこんなに旨味のある酒が、今まであっただろうか?辛口なのにコクがある。梅わさびとの相性がすごくいい。
家で手軽に作れる品のあるおつまみではないだろうか。
そして次に、お刺身。
これは言うまでもなく美味い。
甘海老や鰤に合わせるのが個人的に好き。
ついに、納豆。
この納豆というやつ癖がすごいのだが、果たして肴になるのか。恐る恐る混ぜる。
やはり、納豆特有の強烈な香り。酒が負けてしまうのではないだろうか。納豆が肴になるなんて、信じられない気持ちで、一口。納豆を頬張り一品をきゅっと口へ流し込む。
するとどうだろうか、納豆と一品のマリアージュと言っても過言ではない。納豆が、一品にとても合うのだ。そんなわけあるかと思いもう一口。納豆もりっぱなおつまみだ。
水戸は納豆も有名なので、その土地のものが合うんだなとしみじみ。新しい扉を開けた私。
あり得ないと思っていたものが、こんなに合うなんて。
吉久保社長が、自信満々にすすめてくれた意味を理解した。
最後に、おせんべいをおつまみに。
固いおせんべいで歯が殺られそうだが、バッキっと割り頬張る。醤油の焼けるいい香り。おせんべいはおやつだよな、と思いつつ一品をぐいっと流し込む。私は、おやつで酒なんか飲めるか!と思ってたのだが美味い。美味すぎる。赤ワインにチョコレート、シャンパンにフルーツ、日本酒に煎餅の組み合わせはいかがだろうか?乾き物に煎餅が入ってもいいのではないだろうかと思わせるくらいにコイツは凄い。
今回のおつまみは、簡単に作れてお手頃なものが多かったが、意外性が強い。納豆やせんべいをおつまみと思っていなかった私の価値観を180度変えてくれた。吉久保社長が、「地の食材に合う酒です」と言っていたのも納得だ。一品は、公式ホームページでも購入できるのでぜひともおためしあれ!
最後に、一品という酒について。可能性が無限大。
最近、聞いた噂では、ドジャースのVIPルームに置かれてるらしい。VIPルームでは、日本酒を4種類扱っていて、そのうちの一本が一品である。海外の方の口にも合うように専用に作られていて、VIPルーム用の日本酒は、少しだけ日本でも出回っているとのこと。日本でも愛され、アメリカでも愛されてる酒と言っていいだろう。もっと世界へ広がれ!一品!
他にも、Salmon de SHU(サーモンデシュ) やSABA de SHU(サバデシュ) など、おつまみを決めてくれる日本酒もある。これは、試すしかない。
茨城は、サバの漁獲高が日本一なので合わせるために作ったお酒だ。サーモンも茨城でとれるんだとか。
吉久保酒造だが、平均年齢35歳の若いパワーもたっぷりだ。酒蔵の蔵人や杜氏の高齢化が問題になっている中、若い力がこんなにもいてくれるなんて、なんと頼もしいことだろう。皆、本気で酒造りをしている。酒蔵見学もおすすめである。水戸は、美味しい酒も美味しい食材も一品級だ!(一品なだけに)