ワインといえば、多くの人がフランスやイタリア、ドイツ、オーストラリアやアメリカなどを思い浮かべることでしょう。しかし実際には、ワインは世界各国で昔からよく作られています。
今回はそんな風に育てられ、作られている「世界各国のワイン」のなかから、「中国ワイン」を取り上げます。
目次
中国ワインの歴史と特徴とは
中国というと、紹興酒の文化を思い浮かべるからか、あまり「ワイン」という印象がない……と感じる人も多いのではないでしょうか。しかし実際には、中国でも数多くのワインが作られています。
「中国4000年の歴史」とよくいわれますが、中国のワインの歴史ははるか昔、漢の時代にまでさかのぼるといわれています。当時のワインは、皇帝たちに愛飲されていたなかなか面白いものでもありました。
しかしこの「中国におけるワイン」は、紹興酒によって片隅に追いやられていくようになります。このような事情があったため、かつて起こった中国のワイン文化は近年に至るまで、ほとんど無視をされてきました。
しかし近年、この中国のワインがにわかに注目を浴び始めています。あくまで体感的なものではありますが、ここ数年で多くの耳目を集めるようになった印象があります。
中国のワインは、ヨーロッパ諸国から植樹されたブドウによって生産されています。研究にも熱心で、数多くの有知識者を受け入れ、ワインのブドウの栽培に取り組んでいます。
広大な国土を持つからか、中国のワイン生産高はここしばらくの間で急激な成長を見せています。中国のブドウの木の生まれ故郷であるヨーロッパ諸国とも伍するほどの勢いで育っているのが特徴です。
このような中国のワイン事情の移り変わりもあって、現在では数多くのソムリエが中国のワインに注目しています。
まだまだ「珍しい国のワイン」というカテゴリーに所属していますが、数年後には、ヨーロッパ諸国と並ぶくらいにメジャーな生産地になるかもしれません。
チャンユー・カベルネ優選級(張裕ワイン)
ここからは、中国のワインについて取り上げていきましょう。今回取り上げるのは、「チャンユー・カベルネ優選級」です。
チャンユー・カベルネ優選級は、中国にしか存在しないブドウである「カベルネ・ガーニッシュ(蛇龍珠と書く。カベルネフランの一種を元とするブドウとされているが、諸説はある)」を70パーセント、カベルネ・ソーヴィニヨンを30パーセント使用して作られたワインです。
チャンユー・カベルネ優選級のもっとも特徴的なのは、いぶしたような香りでしょう。木の香りが感じられ、ブラックベリーのような香りもあります。また、タンニンは非常になめらかです。舌触りもよく、酸味と甘みもあり、フルーティーな味わいも持っています。
ただ、若干のくせはあるので、好き嫌いは出やすいかもしれません。人によっては、「よくいぶしたスモークサーモンのような香り」を感じることもあるかもしれません。
チャンユー・カベルネ優選級は中国生まれのワインであるためか、中華料理とよく合うと言われています。トウバンジャンなどで仕立てた豚肉の炒め物や煮物と、とても相性がよいといえます。
ただ、日本食や洋食とも相性は悪くはないでしょう。
「いつもと違った赤ワインを飲みたい」
「いつも飲んでいる、一般的な国の赤ワインとは異なった国の赤ワインを飲みたい」という人に、チャンユー・カベルネ優選級はおすすめです。
なかなか面白いワインではありますが、値段も2000円前後とそれほど高くはありません。その意味でも、チャンユー・カベルネ優選級は、「試しやすいワイン」の一種だといえるでしょう。
http://www.cnjpgroup.com/eastone/about-cabernet_gernischt.html