世界的なワインの銘産地であるニュージーランド。南北に長いその国土には、全土にわたって生産地があります。マールボロやホークスベイ、セントラルオタゴなど国際的にも有名なワイン産地を訪れてみたいところですが、いずれも飛行機を乗り継いでいかなければ行けないので、限られた旅行日程ではなかなか厳しい、でもせっかくのニュージーランド旅行でいくつかのワイナリーを巡りたいという方、ワイヘキ島でワイナリー巡りをしてみてはいかがでしょうか。
目次
ニュージーランド屈指のリゾートアイランド、ワイヘキ島
日本からニュージーランドに旅行に行く場合、成田や関空、シーズンによっては羽田からエアニュージーランドの直行便が出ていますが、それらのすべてが最大都市であるオークランドに着きます。
オークランド近郊にもワイン生産地域がいくつかありますが、日本みたいに公共交通機関が発達しているわけではないので、行くのには一苦労です。
ワイヘキ島はオークランドのダウンタウンからフェリーで約40分、ハウラキ湾に浮かぶ有名なリゾートアイランド。世界のセレブ達がこの島を訪れるついでに、コンサートやプロモーションなどをニュージーランドで行っていくなどと言われたりもしているところで、2015年には、ある海外の旅行雑誌が毎年実施している“世界のBest Island”という読者投票で、モルディブなどを退けて4位にランクされています(記事はこちら)。近年は高級ワイン産地としても有名で、伊豆大島ほどの広さの島内に20以上のワイナリーがあり、一大生産地となっています。現実的にアクセスが良いので、オークランドでワイナリーを検索すると、おそらく日本語で紹介されているのは、ほぼワイヘキ島と言ってよいのではないでしょうか。行き帰りのフェリーからは、運が良ければシャチやイルカなどが泳いでいるのを見られるかもしれません(オークランド・フェリーが遭遇したシャチの群れ)。
島内には綺麗なビーチや自然、カフェやレストランもあり、羊も放牧されています。手軽にニュージーランドを満喫できるのがワイヘキ島なのです。
高級ワイン産地
ワイヘキ島で造られるワインは、他のオークランド周辺の生産地同様、メルロやカベルネ・ソーヴィニヨン、シラー、マルベックなどのブレンドで造られる赤が有名。シャルドネやソーヴィニヨン・ブランから白ワインも造られています。
島内での移動ですが、路線バスも走っていて、停留所近くや徒歩圏内にもワイナリーがあり、隣り合っているところもあるので、それだけでかなりまわれるのではないでしょうか。いくつかのワイナリーをつないでくれる、路線バスとは違うバスサービス、“ヴィンヤードホッパー”というものもあります。そして運転する方は飲めなくなりますが、レンタカーを利用するとやはり自由度は増します。フェリーターミナルには島内のワイナリーマップが置いてありますので、必ず入手しましょう。
大体のワイナリーはセラードアーを備えていて、一般の訪問客を迎えてくれます。カフェやレストランを併設している所も多いです。
島内ほとんどのワイナリーでセラードアーでの試飲は有料で、10NZDで3杯とか15NZDで5杯などといったシステムになっています。中にはそれぞれのワインに合うつまみをペアリングで出してくれるようなところもあります。そして大体のワイナリーで、試飲後にボトル購入の場合は、試飲代が免除されるようなかたちをとっています。
最後にいくつかのワイナリーをご紹介しましょう。
テ・モトゥ・ヴィンヤード(Te Motu Vineyard)
バス路線沿いにあるワイナリーなので行きやすさ抜群。周辺にはタンタラスやストーニー・リッジなどワイナリーが密集しています。“KOKORO”と名のついたワイン、マオリ語からきていますが、日本語での意味もこめられています。
ミロ・ヴィンヤード(Miro Vineyard)
路線バスの終点、オネタンギ・ビーチ付近にあるワイナリー・レストラン。ガウディ調のアートがちりばめられたガーデンで、タパス付きのテイスティングが楽しめます。
ピーコック・スカイ(Peacock Sky)
ここは少し奥まっている所にあるのでレンタカー利用が楽ですが、バス路線からも2kmくらいなので、歩いても30分ほど。テイスティング・ルームではお値打ち料金で数種類のワインとフードのペア・テイスティングが楽しめます。