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タスマニアとは
オーストラリアの南に位置するタスマニア島。
北海道の8割ほどもある広大な敷地に人口はわずか50万人ほどと、のんびりとした空気の流れる自然豊かな島です。
タスマニアデビルやカモノハシなどの動物も人気で、オーストラリア本土や世界中から多くの旅行客が訪れ観光を楽しんでいます。
タスマニアウイスキーの歴史
ウイスキーといえばスコットランドのスコッチや、アメリカのバーボンが有名ですね。
そのため「オーストラリアでウイスキーを作っている」というイメージをもっている人も少ないのではないでしょうか。
オーストラリアは国土も広大で多くの穀物畑もあるので、昔から国産ウイスキーの生産は盛んでした。
しかし飲酒による社会問題が大きくなったことから1838年に度数の高い蒸留酒は製造を禁止されてしまいます。
その後長らく発展しなかったオーストラリアのウイスキー文化ですが、1992年にビル・ラーク氏が酒造免許を取得し「ラーク蒸留所」を設立します。
これはなんと154年ぶりのことでした。
その後、ラーク蒸留所の設立をきっかけに小規模蒸留所ブームがここタスマニアから始まり、オーストラリア本土へも広がっていきます。
現在ではウイスキーに限らずクラフトジンなども盛んに生産されており、100軒を超える蒸留所がオーストラリアに存在しています。
タスマニアのウイスキー蒸留所「ラーク・ディスティラリー」
そんなオーストラリアウイスキー始まりの地であるタスマニアですが、海沿いには多くの飲食店が並んでいます。
州都のホバートは美しい港町で、その一角に「Lark Distillery(ラーク・ディスティラリー)」は店舗を構えています。
「distill=蒸留」で、これがdistilleryになると「蒸留所」という意味になります。
店内はレンガと木を基調とした落ち着いた造りをしており、小さなポットスチルや樽も展示されています。
蒸留所は別の場所で稼働しており、ここではバーカウンターでの営業がメインとなっています。
バーではテイスティングを楽しむことができますので、3種類のウイスキーを試飲できる「Lark Tasting Flight(ラーク・テイスティング・フライト)」を注文しました。
値段は20豪ドルで銘柄は以下の3種類となります。
Sláinte Whisky Liqueur(スレインテ・ウイスキー・リキュール)32.9%
Sláinte(スレインテ)はスコットランドのゲール語で「乾杯」意味する単語です。
こちらはウイスキーにスパイスや薬草を配合したリキュールとなっていて、甘さの中に複雑な風味を感じる味わいとなっています。
Classic Cask (クラシック・カスク)43%
こちらのクラシック・カスクがいわゆるスタンダードなラーク・ウイスキーでしょう。
タスマニアは、品質の高い大麦が育ち、良質な水も豊富です。
天候もウイスキーの熟成に適しており、これらの要素を存分に味わえる銘柄となっています。
Cask Strength (カスク・ストレングス)58%
「カスク」とはウイスキーを熟成させる樽のことを指し、「ストレングス」とは度数の強さを示します。
通常ウイスキーは樽から出した後に加水され度数や飲みやすさを調整されるのですが、カスク・ストレングスは樽から出したままの度数となっています。
そのため原酒本来の「ラーク・ウイスキーの味」を楽しむことができます。
まとめ
いかがだったでしょうか?
タスマニアのウイスキー蒸留所「ラーク・ディスティラリー」をご紹介しました。
こちらでは250種類以上のウイスキーのほかに、タスマニアビールやワインも取り揃えています。
まだそれほど知名度のないオーストラリアウイスキーですが、見かけた際にはぜひ一度味わってみてください。