現在は非常に多くのクラフトビールが作られています。クラフトビールとは、「職人(技)が作り出すビール」などの意味を持ちます。ただし日本では、「地ビール」とされることもあります。
一般的に、小規模な酒蔵で作られることが多いもので、多種多様・個性的な味わいのものが多くみられるのが特徴です。
今回はそんなクラフトビールのなかから、長濱浪漫ビールの「長浜エール」を紹介します。
目次
長濱浪漫ビールについて
長濱浪漫ビールとは、滋賀県にある酒造所及びその酒造所が打ち出すお店、あるいはホームページを指す言葉です。
長濱浪漫ビールでは、100年以上の米蔵を作り変えて酒造所としました。麦芽やホップ、イーストをたくさん使ってビールを作り出している酒造所であり、自然派のビールを作り出すことでよく知られています。
会社としての歴史はそれほど古くなく、1995年に立ち上げられたところです。レストランも有しているので、レストランでタンクから直に注いで提供されるクラフトビールを飲むことも可能です。
この長濱浪漫ビールでは、ビールを中心としていくつかの商品を提供しています。近江牛を使ったビーフカレーや長濱浪漫ビールの作り出すビール、そしてウイスキーなども提供しています(ただし、2020年1月現在、公式サイトではウイスキーは「売り切れ」として販売を中止しています)。
日本で生み出されるクラフトビールとして、長濱浪漫ビールの取り扱うビールは全国の数多くのお店で販売されています。大手の酒屋に足を運べば、すぐに購入することができるでしょう。
長濱浪漫ビールの打ち出すビールは、2020年1月現在は以下の3つの種類があります。
・長浜エール
・淡海ピルスナー
・伊吹バイツェン
淡海ピルスナーはチェコのビルゼン地方にそのルーツを持ちます。きめの細かい泡が特徴であり、重みのある味わいを特徴としています。
対して伊吹バイツェンの方は、小麦麦芽を50パーセント以上使用しているビールであり、非常にフルーティーな香りと酸味を楽しめるとして人気を博しています。
ただここでは、この2つではなく、「長浜エール」の方を中心に取り上げていくことにします。
長浜エールは素朴さと甘味、深みのある味わいが特徴です
長浜エールは、長濱浪漫ビールの自信作ともいわれています。
日本地ビール協会の行う「ビア・コンペティション」のジャパンカップ‘99のアメリカン・エール部門で金賞をとったビールであり、2019年に行われた「ワールド・ビア・アワード」のアメリカンスタイルペールエール部門で銅賞を受賞したビールでもあります。このため、知名度は比較的高いビールだといえるでしょう。
「長浜エール」は、けれんみがなく、クラッシックで、古典的な味わいに仕上がっているビールです。もともと長濱浪漫ビールはホップを得意としている醸造所ですが、このホップを存分に感じられる味わいのビールでもあります。素朴で、どこか懐かしさを感じられるビールに仕上がっているため、多くの人に愛されるでしょう。
ホップの苦みはあるものの、渋みはあまりなく、ほのかな甘みがあります。また、パッションフルーツのような香りを感じる人もいます。
麦芽のコクを強く感じるどっしりとしたビールでもあります。
のど越しが悪いビールというわけではありませんが、一口ひとくちをじっくりと時間をかけて大切に飲んでいきたいビールでもあります。これは、長浜エールが常温発酵するビールであることとも関係しているのでしょう。うまみが強いビールでもあるので、ビールになれた人の方がよりおいしく飲めるかもしれません。
ビールといえば焼肉! という人もいるかもしれませんが、長浜エールは小さなおつまみなどと一緒にゆっくり楽しむことが向いているビールです。昼間にバーベキューなどであけるよりは、じっくりと味わえる夜に開けた方がよいでしょう。ソーセージやピザとの相性も非常によく、寒い時期の夜長を楽しむのに適したビールだといえます。
度数は、ビールにしてはやや高めの5.5パーセント程度ですが、「高すぎる度数」というわけでもありません。
ここでは長濱浪漫ビールの「長浜エール」を取り上げましたが、日本には数多くのクラフトビールがあります。いろいろ試してみて、自分好みの1本を見つけたいものです。
また、長濱浪漫ビールの打ち出す淡海ピルスナーや伊吹バイツェンと飲み比べをしても良いものです。