もともと宅飲みはしないタイプだったものの、緊急事態宣言で色々なお酒を家で味わう楽しみを覚え、飲みに行かない日には自宅でゆっくり飲む機会も増えた。
飲む機会が増えると、色んな種類を試したくなる。ビールだって、日々同じものだけじゃつまらない。今回は、いつもと違うビアスタイルで。
目次
1杯目
㈱銀河高原ビール 「銀河高原ビール 小麦のビール」
ヴァイツェンと呼ばれるビアスタイルのビールとして、1996年に登場したお酒。トナカイと雪のシルエットをモチーフにしたクリアブルーの缶がオシャレだ。
居酒屋の中ジョッキとは違う、フルーティーな香りを楽しめる。特徴は何と言っても苦みが控えめな味わい。老若男女問わず、「ビールのあの苦みがダメ」という方でも飲みやすいと感じられるであろうまろやかさがウリだ。一杯目にいきなり飲んでも飲み疲れないだろう。
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原料や醸造方法を組み合わせることで、のどごしスッキリのビールやフルーティーな味わいのビールなど、様々な味わいのビールがつくられる。ビアスタイルとは、こうしたビールの種類を指し、全世界で細かく150種類以上に分類されると言われている。
ちなみに日本の大手酒造メーカーが作っているのは、ほとんどがピルスナーと呼ばれるのどごしスッキリのビアスタイル。ピルスナーは世界のビールシェアの約7割を占めるビールだが、その人気ぶりは日本も同様で、国内の占有率は90%を超えるらしい。
今回飲んでいるヴァイツェンとは、ドイツで生まれたビール。ドイツ語で「小麦」を意味する通り、通常のビールに使用する麦芽は大麦を発芽させているのに対し、ヴァイツェンでは50%以上小麦の麦芽が使われている。ホップが少ないために苦みが少ないのが特徴だ。
2杯目
エチゴビール㈱ 「エチゴビール のんびりふんわり白ビール」
こちらもヴァイツェンのビールである。のんびり、をイメージしたであろう白熊のデザインがかわいい。見ているだけで癒されるビールだ。
缶を開けると、バナナを彷彿とさせる甘くフルーティーな香りがする。飲んでみると、炭酸はやわらかく、口あたりはなめらか。銀河高原ビールに比べるとホップが効いていて、香りでイメージする味わいよりは苦く感じるかもしれないが、その分舌触りが濃厚。ドイツでヴァイツェンが「飲むパンのようだ」と比喩される理由もよく分かる。
飲み込んだ後も、鼻に抜ける香りがすっきりとしていて、苦みのある割には軽やかな味わい。キリリと冷えた状態で飲んだけど、もう少し高い温度で飲んだら味わいも変わったかもしれない。
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ビアスタイルが変わると味わいも変わるし、合わせる料理も変わる。まだまだ飲んだことのない種類が100以上あるかと思うと、ついつい色々試したくなってしまうのが酒好きというもの。今度はどんなビールを飲もうか楽しみにしつつ、まろやかなヴァイツェンの缶を空っぽにする。