中央ヨーロッパ諸国には、日本ではなかなか出会えないようなお酒があちこちにあります。
そのお酒に触れることで、現地の文化や歴史についても知ることができるのは嬉しいポイント。旅の醍醐味でもあります。
そんな中、セルビアで出会ったのが「ラキヤ」(rakija)というお酒です。
目次
セルビアの国民的なお酒「ラキヤ」について
ラキヤは、セルビアだけでなくブルガリアやクロアチアなどのバルカン半島諸国でも生産されています。
いわゆる果実を発酵させて作る蒸留酒。使われている果物によって味わいや色味が異なります。
中には自家製で自分のおうちで作っているものも…!だいたいアルコール度数は40%程度とかなり高め。お酒のあまり飲めない私にとっては高すぎる。
日本でも探せばネット通販などで手に入りますが、セルビア産のものはなかなか見つけられず。
まさに、セルビアのものはセルビアに行かないと手に入らない状況です。

セルビアでラキヤを手に入れるには、スーパーやリカーショップに行くのが一番楽かもしれません。私はせっかくなのでスーパーに行き、現地の物価やほかのお酒もチェックしながらラキヤを探しました。
観光客の多い中心部に行けば、ラキヤをメインに取り扱うショップもあります。お土産店のラキヤはスーパーよりも高くつきやすいので注意を。
レストランで食事と一緒に楽しむこともできますし、ラキヤ専門のバーに行って説明を聞きながら味わうのもおすすめ。

スーパーに行くと1リットル以上の大容量で売られていることもありますが、その後別の国に移動することを考えて、軽いペットボトルのミニサイズを2つ購入。
ひとつはスモモ、もうひとつは白ブドウです。
それぞれ0.1mlずつ。観光客としてはミニサイズをいくつか購入して飲み比べを楽しみたいところ。

まずは「LJUTA」と書いてあるブドウのパッケージから。
さっそくフタをあけてみると…度数40%越えということもあってアルコールのきつい香りがしますが、その中にふくよかなフルーツの香りも交じっているような気がします。
見た目は透明でウォッカやスピリタスを連想させますね。
透明なのはステンレスの樽で熟成されたからのようです。
ひと口含むだけでアルコールそのもの!という主張の強い味が喉にガツンと刺さります。
奥のほうからブドウの芳醇な味わいも感じられるような気はしますが…やはりアルコールの強い味に勝るほどではない。

いっぽうで「BRKA」と表記のあるプラムのラキヤ。BRKAという名前は口ひげの男、という意味があるそうです。
こちらは45%のアルコール度数でした。やはり同じように喉にきますね…
意外と口当たりはまろやかですが、その後の喉にくる感じは、お酒があまり飲めない私にはおいしいと感じられず。
セルビアではこのラキヤをお祝い事の際に飲み干すそうなのですが…飲めない人もいるだろうに。
どうしてもおちょこ1杯分を飲み切れず、途中からやむなくソーダ割りにしました。
すると、とても飲みやすい味に変わって驚き!
アルコールの刺激が緩和され、フルーツの味わいとのバランスもとれた、飲みやすいものになりました。
現地でこの飲み方をすることはまずないと思うのですが、貴重なセルビアのラキヤを無駄にしないようにするために覚えておいてください。
Simex社のラキヤ
私が購入したラキヤは、セルビア国内でも最大級の規模を誇る醸造会社のSimex社のものでした。
スーパーでも手に入る安価なものを購入しましたが、オオカミの描かれた目を引くボトルのラキヤや、贈答用のラキヤなども幅広く取り扱っています。
もちろんSimex社以外でもラキヤを販売しています。
セルビアのラキヤを日本で手に入れるのは難しいと思うので、現地でぜひ手に入れて味わってください!
