緊急事態宣言は延長となり、行きつけのお店は継続休業(執筆当時)。目下そんなことよりも大変なのは平日の夕飯。週に3~4日は出社しているが、20時までに仕事が終わることは稀で、都心でポツンと夕飯難民となってしまう。早く美味しいご飯やお酒を時間を気にせず頂ける日が来ること願いつつ、仕事を片付けていく日々。
宅飲み需要の増加からか、近くのスーパーのお酒コーナーも充実してきた。今回は最近気に入っているチューハイシリーズを紹介。
目次
1杯目
「寶(たから)CRAFT 小笠原 島レモン」
宝酒造といえば、初めて缶チューハイを発売した会社として有名な企業。そのため、焼酎がメインと思われがちだが、日本酒も非常に有名な「松竹梅」を販売している。そんな宝酒造が出す、ご当地素材を使った瓶のチューハイ。
まずは小笠原諸島、母島産のグリーンレモンを使ったチューハイ。ここで栽培されるレモンは、皮が青いうちから食べることができるため、ほとんどが緑色のグリーンレモンとして出荷されており、「島レモン」の愛称で親しまれている。
やや度数高め、焼酎の味わいをキリリとレモンの風味が締めるが、全体の味はまろやかというバランスの取れた一杯。レモンピールらしい苦味も心地良い。単体でも濃いめの肴でも合わせられる。
2杯目
「寶CRAFT 静岡産三ヶ日みかん」
同じく宝酒造の同ブランドから、お次はみかん。静岡の三ヶ日みかんといえば、甘さで有名。そのみかんをしっかり使い、アルコール7%とは思えない飲みやすさになっている。
説明によると、皮のまま丸ごとのみかんピューレを使用しているらしい。単純な甘さだけではない「果実感」が出ているのはそのためだろう。しっかりコクがあるので、焼き物にもしっかり合わせられる、普段使いできる食中酒。
その他、このシリーズを幾つか飲んだが、「全国の素材の特長や個性を活かしたチューハイを造りたい」という想いがしっかりと感じられる、良いお酒だと思う。もちろん普通のチューハイに比べたら割高ではあるものの、ラベルの綺麗さも相俟って、「今日はちょっと良いものを飲みたい」というときはピッタリのシリーズになっている。
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日本酒好きではあるものの、こんな機会だからこそ、ワインもチューハイも楽しんでいる。お酒にまつわる知識と、このエッセイに書く飲み物のバリエーションとが増えたと思えば、それはそれで自粛期間中の良い収穫なのだろう、とも思ったり。