大阪の食文化の一つである「たこ焼き」。
大阪では、たこ焼きが”ごはん”、”おやつ”になることは日常茶飯事です。
今回はたこ焼きと日本酒とのペアリングについてご紹介したいと思います。
目次
たこ焼きの由来
大阪のたこ焼きはどのようにして生まれたのでしょうか?
たこ焼きの創始者は、現在西成区橘に店舗を構えている「会津屋」の初代遠藤留吉氏と言われています。
遠藤氏は、故郷の福島県会津坂下町から東京に上京した後、大阪に移ります。
その後、遠藤氏は友人の勧めで、屋台で「ラジオ焼き」を始めます。
ラジオ焼きは明治時代から存在し、形は現代と同じで丸く、中身はコンニャクやえんどう豆、紅生姜が入っており、どちらかというと子供向けの食べ物でした。
そこで、遠藤氏が大人にも好んで食べてもらえるよう、牛スジ肉を入れて販売したというのがたこ焼きの始まりと言われています。
その後、しばらくは牛スジ肉が入ったたこ焼きが販売されますが、あるお客さんからこんなことを言われます。
「中身、牛スジなん?明石ではタコ入れてるで!」(=いわゆる明石焼き)
これがきっかけとなって、たこ焼きの中にタコを入れるようになり、現在の「たこ焼き」になったそうです。
今や大阪では一家に一台たこ焼き機があるといっても過言ではありません。
一般の家庭でごはんやおやつにはもちろん、友人を招いて大勢でたこ焼き機を囲んでたこ焼きを作るパーティー(いわゆる「たこ焼きパーティー」、略して「タコパ」)が開かれています。
たこ焼きはたくさんの方を楽しませる食べ物になっているようです。
たこ焼きレシピ
小麦粉から作るたこ焼きレシピをご紹介します。
現代ではたこ焼き粉が市販されていますが、小麦粉から作ると自分で量の調節ができますので、ぜひお試しください。
材料
・生地
小麦粉 200-300g
出汁 800-900ml
卵 3個
醤油 大さじ1
みりん 大さじ3
塩 小さじ1
・具
タコ(茹で) 200g
細葱 2-3束
紅生姜 100-120g
天かす 適量
・ソース、トッピング(お好み)
ソース 適量
マヨネーズ 適量
青のり 適量
鰹節 適量
七味又は一味 適量
ポイント
出汁は鰹と昆布から丁寧に取ることがポイントです。
余ったら冷蔵庫で保管して味噌汁等に使いましょう。
作り方
1. ボールに卵を割り入れて、泡立て器で溶きほぐす。
2. 出汁を注ぎ入れ、小麦粉をふるいにかけて混ぜる。
ダマができないよう2回に分けて混ぜるのがポイント。
※注意点:出汁は冷めた状態で入れる。
3. 生地に醤油、みりん、塩を加えて味付けする。
4. 鉄板を温め、油をひく。鉄板が充分に熱くなったらタコを投入する。
5. 鉄板に生地を入れる。この時、円形から生地があふれるくらい入れる。
6. 細葱、天かす、紅生姜を入れる。
7. 焼いて生地が固まったら竹串などを使って回転させながら焼いていく。
8. 焼き上がった後、ソースをかけトッピングをのせれば出来上がり。
たこ焼きと日本酒
今回はたこ焼きとのバランスという観点から「鯵ヶ澤 特別純米」を選びました。
炊き立ての米の香り、白玉粉、栗を感じさせるふくよかな醇酒タイプのお酒です。
たこ焼き自身がもつ生地の出汁感、タコの旨味、青海苔の磯の香り、マヨネーズ、鰹節に対し、お酒がもつ米の丸みが同調され大変バランスが取れています。
飲み方はお燗がお勧めです。
お燗にすると米の香りが引き立てられ、更に食欲がそそられます。
お酒情報
商品名:鯵ヶ澤 特別純米
製造者:尾崎酒造株式会社(青森県西津軽郡鰺ヶ沢町)
アルコール度数:15度
精米歩合:60%
日本酒度:+4
酸度:1.5
原材料:華想い、まっしぐら
以上、ご紹介しましたが、たこ焼きの味付けはソース以外にポン酢、塩等でも楽しめます。
また、味に変化をつけるために、たこ焼きの中身にキムチやチーズを加えるのも変化があってお勧めです。
お気に入りの味付け、トッピングを見つけ、それにあった日本酒選びをしてみてはいかがでしょうか。