「細雪」や「卍」、「猫と庄造と二人のをんな」などの小説で有名な文豪、谷崎潤一郎。
歪つな男女関係を艶めかしくも美しく書き上げた作品の数々は、没後50年以上経った今でも、多くの人を魅了し続けています。
今回は、そんな谷崎潤一郎ゆかりの日本酒「呉春」についてご紹介します。
目次
呉春とは?
呉春(ごしゅん)は、大阪府池田市で造られている日本酒です。
製造が始まったのは、1701年頃のこと。すっきりした辛口な味わいの呉春は、当時甘口のお酒が主流の中では珍しがられ、江戸で大好評だったのだそうです。
また、呉春の名前は、江戸時代に池田市に移住してきた画家、松村呉春に由来しています。
ちなみに松村呉春の呉春は、「呉服の里(池田市の古称)で春を迎えられた」という意味ですが、日本酒の呉春は、「呉服の里(池田市)の春(唐の時代酒を春と呼んでいた)」という意味が込められているのだそうです。
谷崎潤一郎と呉春
呉春は、昭和の文豪谷崎潤一郎ゆかりのお酒としても有名です。
実は呉春の先代社長であった西田秀生は谷崎潤一郎と親交があり、潤一郎の代表作である「細雪」や「卍」の校正を手伝った仲だったのだとか。
そして、かつての二人がよく酌み交わしたのが、この「呉春」だったのだそうです。
呉春の基本情報
原材料名:米(国産)、米麹(国産米)、醸造アルコール
精米歩合:65%
アルコール度数:15~16%
製造者:呉春株式会社
梅干し
酸っぱい梅干しが呉春のさっぱりした甘みを引き立てるマリアージュ。
梅干しは味が濃く刺激が強いので、本を読みながらチビリチビリとお酒を嗜みたいときにおすすめです。
まとめ
今回は日本酒「呉春」についてご紹介しました。
大阪府池田市の地酒「呉春」。細雪や卍で有名な小説家谷崎潤一郎が愛飲したお酒としても有名です。
文豪気分を味わいたい方やすっきりとしたお酒が好きな方は、ぜひ池田市を訪れた際に飲んでみてください。