「チーズはお酒に合うもの」とよく言われています。しかしチーズにはたくさんの種類があるため、どれを選べばいいかわからず迷う人も多いはず。
そこで今回は、「ブリー(白カビチーズ)」に焦点をあてて、お酒に合うものを紹介していこうと思います。
目次
初心者さん向き! カマンベールよりも食べやすい「プチ・ルフォン」
「プチ・ルフォン」というチーズは、フランスの東部で作られているチーズです。カマンベールタイプのチーズに分類されるもので、白カビチーズのうちの一種です。
名前の通り、比較的小ぶりのチーズです。脂肪分は55パーセント程度と比較的高めの値になっていますが、濃厚すぎることもなく、とても食べやすいのが特徴です。
味わいとしては、プロセスチーズとカマンベールチーズのちょうど中間のような味わいです。とても食べやすく、チーズに慣れていない人でも食べやすいでしょう。その意味では、極めて日本人向きのチーズといえます。
ナッツやイチジク、ドライフルーツなどと相性がよいチーズであり、初心者さん向きの癖のないチーズであるのが特徴です。どんな人でも食べやすく、嫌われない味に仕上がっています。
さてこの「プチ・ルフォンですが、合わせるのならば、泡系のワインがおすすめです。スパークリングワインの泡を邪魔することなく、きれいにまとめてくれます。すっきりとした味わいでべたつかないので、まだ残暑が厳しい夏の終わり~初秋くらいに特によいでしょう。
白カビは、青カビやウォッシュ、シェーヴルなどに比べると、食べやすいチーズに分類されます。
そのなかでもプチ・ルフォンは試しやすいものですから、ナチュラルチーズ入門編としても利用することができるでしょう。
強烈なニンニク臭あり! 独自色の強い「ガプロン」
プチ・ルフォンが「万人に食べやすい、癖のないチーズ」であるのなら、ガプロンは「非常に個性的で、オリジナル色溢れるチーズ」だといえるでしょう。
ガプロンは、チーズの中に黒コショウとニンニクが入っています。このニンニクが強烈な香りを放つチーズです。また黒コショウの辛さもなかなかすごく、とても主張の強いチーズに仕上がっています。
個性的で、食べる人を選ぶチーズだといえます。ただ、非常にインパクトがあり、一口食べたらこのチーズのファンになってしまう人もいることでしょう。
強烈な印象を残す、スパイシーで香り高いこのチーズは、ビールと非常によく合います。後を引くおいしさで、チーズの余韻自体も非常に長く続きます。
ある意味ではプチ・ルフォンと対をなすチーズだといえるでしょう。
「いつもとは違うチーズを食べてみたい」「ブリーチーズ自体には慣れている」という人には、おすすめしたいチーズだといえます。
オレンジの香りがかぐわしい「ブリ・オ・グラン・マルニエ」
「グラン・マルニエ」は、日本でも非常に有名なオレンジのリキュールです。「ブリ・オ・グラン・マルニエ」は、そんなグラン・マルニエを使ったチーズです。
白カビチーズの間に、グラン・マルニエを配合したクリームとマスカルポーネを挟んでいって作った贅沢なチーズです。
非常に強いオレンジリキュールの香りがするチーズで、さわやかな風味に仕上がります。チーズを使ったお菓子やチョコレートと一緒に食べてもよいでしょう。
フルーツの香りを強く感じる「ブリ・オ・グラン・マルニエ」ですが、デザートチーズよりも滑らかで、また甘味も少ないため、パンやワインと合わせて楽しむこともできます。その香り高さはコニャックとよくなじむので、コニャックのおつまみとしてブリ・オ・グラン・マルニエを採用するのもよいでしょう。
ブリーチーズというと、カマンベール(ド・ノルマンディ)がよく取り上げられます。これもすばらしいチーズであることは間違いありませんが、ときどきは「定番外」のブリーチーズを食卓にあげてみてくださいね。リラックスタイムの雰囲気も、少し変わるかもしれません。