二つの隣接した地域のドメーヌに行ってきました。
どちらもかなり美味しかったので、ご案内します。
目次
ドメーヌ・フランソワ・ゴヌー
1957年創業のドメーヌ・フランソワ・ゴヌーは、フランスではよく知られています。
シラク大統領が退任する際に、フランソワ・ゴヌーのポマール・プルミエ・クリュ・グランゼプノで祝ったのは有名なエピソードです。
現在当主を務める娘のクロディーヌが、広いお屋敷内にある醸造所と、セラーを案内してくれました。
地下セラーには、山積みのクリスタルが・・・!
なんでもお父様の影響で、クリスタルが大好きなんだそうです。昨日も飲みすぎたと語っていたので、本当にワインが大好きなんですね。
こちらでは、白はムルソー、赤はポマール特にグランゼプノが絶品で、そしてマールも素晴らしいです。
ムルソーは珍しくステンレスタンクで発酵、熟成させています。
クロディーヌ曰く『樽は化粧のようなもの。ここのムルソーに化粧は必要ないの。もちろん私には化粧は大切だけどね。』と言って笑わせてくれました。
ムルソー=新樽のイメージがありますが、飲んでみると樽を使っているんじゃないかと思うほど、色も濃いし、香りもバターの香りがしっかりします。そして、とてもしっかり旨味のあるムルソーなんです。ムルソーはテロワールから、バターの香りがします。
ブドウをしっかり完熟させていることと、収穫量を制限しているので、ブドウのクオリティが高いんだそうです。
ポマール・プルミエ・クリュ・グラン・ゼプノに関しては、ポマールと思えないほど繊細でエレガント。そして、豊かなバラや、スミレのフローラルな香りがあります。キメ細かなタンニンが心地よい。
もう惚れ惚れとしてしまう美味しさでした。
日本にも数は少ないですが、輸入されているので、是非試してみてください。
ドメーヌ・エリック・ブウセイ
続いて、ムルソーを見下ろす小高い丘の上にあるモンテリーのドメーヌ・エリック・ブウセイへ行ってきました。
皆さんは、モンテリーっていったいどんなイメージがありますか?
私は、赤はヴォルネイに劣り、白はムルソーに劣るという失礼なイメージがありました。
その認識を一掃してくれたのが、このエリック・ブウセイのワインです。
エリック・ブウセイは1981年設立のドメーヌ。
ムルソー、ヴォルネイ、ポマール、オークセイデュレスに畑を所有していますが、やはりモンテリーの赤、白が素晴らしいです。
白はしっかりとコクのある果実味で、少し塩味のがかったミネラルと酸がセイブリーで、絶妙なバランスで、飲み干すたびに飲みたくなるワインでした。
赤は、フランボワーズやペダルローズのチャーミングな香りに、少し紅茶を思わせる香り。しなやかで、タンニンも控えめで、落ち着いています。
こんなに上品で飲みやすいワインは、どなたにもお薦めできます。