「ワイン」と一口にいっても、その種類はさまざまです。「色」で分けるだけでも、赤・白・ロゼがありますし、オレンジワインと呼ばれるものもあります。また、「緑のワイン」と呼ばれるものもあります。今回は、このなかから、少し珍しい「緑のワイン」を取り上げようと思います。
目次
緑のワインの性質と考え方
「緑のワイン」は、「ヴィーニョ・ベルデ」ともいわれます。調べるときはこちらで調べた方がわかりやすいかもしれません。
「緑のワイン(ヴィーニョ・ベルデ)」は、ポルトガルを生産地とするワインです。このワインがこのような名前を付けられた理由は、その作り方にあります。緑のワイン(ヴィーニョ・ベルデ)では、完熟する前のブドウを摘み取り、醸造することで作っていきます。まだ色づいていない緑色のブドウを使うことから、「緑のワイン(ヴィーニョ・ベルデ)」と名付けられたのです。
完熟していないブドウを使うため、一般的なブドウよりも1~2か月ほども前に収穫されます。このため、発酵をしている最中で生じる泡が、通常のワインよりも製品の中に残りやすくなります。特段「泡を入れて作ろう」としていなかった場合でも、この特性上、緑のワイン(ヴィーニョ・ベルデ)は泡が感じられることが多いといえます。ただその泡は非常に弱く、決して強くはありません。
緑のワイン(ヴィーニョ・ベルデ)は、熟成には向かないフレッシュなワインです。そのため、かつては地産地消レベルにとどまっていました。しかし輸出技術が発展したため、ポルトガル以外でも飲むことができるようになりました。あくまで体感的なものであってデータなどがあるわけではないのでたしかなことはいえませんが、この3年ほどで、また緑のワイン(ヴィーニョ・ベルデ)の選択肢も増えたように感じます。
なお、日本に初めて緑のワイン(ヴィーニョ・ベルデ)が紹介されたのは、2005年のころだといわれています。
緑のワイン(ヴィーニョ・ベルデ)は、「アルバリーニョ」などのブドウ品種でよく作られます。スペインの白ワインを作るときによく使われているブドウであり、特にガルシアのリアス・バイシャスでは、なんと地域のワイン用のブドウ品種の90パーセント程度がこれだとされています。酸がしっかり感じられるブドウであり、青りんごの香りをよく纏います。また、それ以外にも、アザールなどの品種がよく使われます。
緑のワイン「アデガ・デ・モンサオン・エスコーリャ ヴィーニョ・ベルデ
ここからは、実際に緑のワイン(ヴィーニョ・ベルタ)を1本紹介していきます。
今回取り上げるのは、「アデガ・デ・モンサオン・エスコーリャ・ヴィーニョ・ベルデ」です。
ポルトガル生まれの緑のワイン(ヴィーニョ・ベルタ)であるこのワインは、上でも挙げた「アルバリーニョ」、そしてこれもまたポルトガルでよく使われている「トレイシャドゥーラ(主にブレンドするためのブドウとして使われる)」を使って作られています。
グレープルフーツの香りが強く出るワインであり、シトラスのような香りもあります。人によっては、「夏の草原を駆け抜けるようなすがすがしさがある」と評します。みずみずしく爽やかで、軽やかな味わいがします。爽やかな果実の後味を思わせる味に仕上がっているのが特徴です。1000円程度と非常にコストパフォーマンスがよく、面白いワインでもあります。
料理はあまり選びません。デガ・デ・モンサオン・エスコーリャ・ヴィーニョ・ベルデは極めて癖の少ないワインであるため、どんな料理にでも合わせやすいのです。ただ、サラダやハーブ入りソーセージ、それから生ハムなどと合わせるとより食べやすいでしょう。
「白」「赤」「ロゼ」にちょっと飽きたら、緑のワインを試してみるのもよいですね。
参考URL
http://www.hotelokura.co.jp/tokyo/restaurant/wine/howto1/wine-article24.html
スタッフオススメ アデガ・デ・モンサオン エスコーリャ ヴィーニョ・ベルデ
アデガ・デ・モンサオン エスコーリャ ヴィーニョ・ベルデ【ポルトガル(ヴィーニョ・ヴェルデ)・辛口・白ワイン・750ml】