いよいよ夏に入って毎日暑いですね。
こんな季節は普段赤ワインを好む方もなんとなくキリっと冷えた白ワイン欲しませんか?
今日は白ワインの中でも一番多くみかける品種のひとつシャルドネについて。
身近なスーパーからワインショップ、ワインバーなど見かけないことはない品種のシャルドネ。シャルドネといえば皆さんの一番親しみのある品種だと思いますが、どんなイメージがありますか?
買ってみたはいいけど、あれ、シャルドネってこんな香りと味わいだったっけ?ってこともあるかもしれません。実は一概にシャルドネといってもシャルドネ自体は非常にニュートラルな品種なので、品種が持つ個性は強くなく、産地や土壌、造り方によって香りや味わいが様々。
目次
シャルドネの種類
キリっとタイプのシャルドネ
代表的なものでいうとシャブリ。シャブリはフランスブルゴーニュのシャブリ地方で造られるシャルドネ品種の白ワイン。ラベルに「CHABLIS」と表記のあるワインです。
少しテクニカルな話になりますが、シャブリ地方では年間を通して気温も低いので、ブドウの熟度も低く、土壌に石灰が多く含まれているため、ワインも石灰からくるミネラル感(硬水を口に含んだときのようなごろごろ感)やキリっと溌剌とした酸が特徴の白ワインです。
シャブリよりすこし南に下るとブルゴーニュのマコネ地区があり、シャルドネワイン発祥の地と言われておりますが、ここで造られるワインはシャブリよりも果実のボリューム、心地の良い酸が感じられます。
リッチなシャルドネ
一方シャブリで造られるシャルドネと対照的なのは温暖な気候で育ったシャルドネ。
例えばチリのシャルドネは香りや味わいによりボリューム感やパイナップルのようなトロピカル感を感じますよね。チリは一年を通して温暖な気候なため、ブドウもよく熟し、果実味豊かなシャルドネの白ワインができます。スーパーなどでよく見かける自転車のマークで有名な「コノスル」のシャルドネを飲んだことある方、まさにあんなイメージです。
(飲んだことない方、是非試してみてください^^1000円前後で購入可能です)
また、チリのシャルドネの香りをかいだ際に少しバターや香ばしい香りを感じませんか?こういった味わいの一つの要素として、樽を使って発酵・熟成させていることも多いです。
同じくカリフォルニアのシャルドネもバターやナッツのような香りに豊かな完熟した果実味も感じられますね。
シャルドネ×お食事のシンプル方程式
このようにシャルドネひとつとってもバラエティ豊か。
香りや味わいが違えば合わせる食事も色々な楽しみ方ができそう。
シャブリ×生ガキはよく聞くペアリングかと思いますが、これもシャブリ特有の豊富なミネラル感と牡蠣のミネラル感が旨味を相乗させるからと言われています。
他にもシャブリのようなキリっと溌剌系シャルドネには、柑橘フルーツのようなフレッシュな果実味があるので、レモン、すだち、ライムのような柑橘を絞って食べたいお料理との相性は抜群です。
白身のお魚のカルパッチョ、かぼすを絞っていただく天ぷらや焼き魚などもおいしそうですね!基本的には食材自体は淡泊な味わいでソースもリッチにしすぎず酸を残すのがポイント。
ではボリューム感のあるリッチなシャルドネはどうでしょう。
リッチな味わいのシャルドネにはワインの持つバター、ナッツなどの特徴があるので、合わせるお料理にもバターをきかせたり、クリームを使っていたりするとワインとの相性はばっちりです。お魚のソテーでも塩コショウのみの味付けよりはバターを使ったソースを使ったり、クラムチャウダーやクリーム系のパスタもいいですね!ワイン自体がリッチな味わいのため、豚バラや鶏もも肉など食材自体に脂をもっているものでもワインに負けずお互いの旨味を引き出してくれます。
今後シャルドネを選ぶ際は、是非合わせるお食事やシーンに合わせて、キリっとしたシャルドネを飲みたいときはシャブリ、リッチな飲みごたえが欲しければチリやカリフォルニアのシャルドネ、その中間ならACブルゴーニュ(ブルゴーニュ地方)のシャルドネか南仏のシャルドネを選んでみてください。
同品種でも様々な個性のあるシャルドネ、各産地のシャルドネを揃えて飲み比べてみるのも楽しそうですね。これからの皆さまのシャルドネ選びに役立ちますように。