世の中にはいろいろなお酒があります。「ポートワイン」もまた、そんな「いろいろあるお酒」のうちのひとつです。
今回はこの「ポートワイン」の解説と、おすすめのポートワインについて取り上げます。
目次
ポートワインとは酒精強化ワインのうちの一種
ポートワインとは、酒精強化ワインのうちの一種です。ポルトガルで生まれたワインであり、アルコールの発酵段階においてブランデーを入れて作っていきます。
このポートワインには、辛口と甘口の2種類があります。また、白・ロゼ・赤があります。しかし一般的に、日本で「ポートワイン」というと、赤で、甘口のものを指すことが多いといえます。白やロゼ、辛口のものが欲しいのであれば、初めからそれで条件を絞って探していく必要があるでしょう。
ポートワインには、「ルビータイプ」と呼ばれるものと、「トウニータイプ」と呼ばれるものがあります。前者は短い熟成期間で、後者は長期間の熟成期間を経て売り出されます。今回紹介するのは、後者のトゥニータイプです。なお、前者は澱が生じるものなので、デキャンタージュが必要になる場合があります。そう考えると、ポートワインに慣れていない人、家に道具がない人は、まずはトゥニータイプから試してみた方がよいのかもしれません。
ポート・トウニー(ラモス・ピント作)
ここからは、実際にポートワインを1本取り上げて解説していきます。
今回取り上げるのは、「ポート・トウニー(ラモス・ピント作)」です。これには、明確な「何年生まれか」という記載はありません。異なる収穫年のワインを、熟成した後に合わせて作り上げるものだからです。
ポートワインは伝統的にスティルトンと合わせるため、このポート・トウニー(ラモス・ピント作)もまた、スティルトンとよく合います。タルの香りとアルコールの香りが感じられるものです。奥の方にオレンジピールの香りを感じる人もいますが、人によってはスパイスの香りも覚えるかもしれません。
上品な果実香が特徴のポート・トウニー(ラモス・ピント作)ですが、香りが複雑で、厚みもあります。非常に上品でエレガントな味わいをしており、豊かで優雅な果物の甘味をしっかりと感じます。嫌味がほとんどないポートワインではありますが、少しだけほろ苦さもあり、味に厚みもあります。若々しい味も感じられますが、とても複雑な表情を見せるワインだといえるでしょう。
2,500円と、品質の割にはコストパフォーマンスに優れているのもうれしいポイントです。ポート・トウニー(ラモス・ピント作)は、上でも述べたように「酒精強化ワイン」に分類されるため、アルコール度数は高めです。ただし、ポートワインは、開けてからしばらく置いておいてもそれほど味は劣化しません。「今日は半分だけ飲んで、明日はまた半分飲む」などのやり方も可能です。
なおこのポート・トウニー(ラモス・ピント作)は、「スティルトンに非常に合う」としましたが、チョコレートなどと合わせてもおいしく楽しむことができます。上質なワインであるため少しもったいなさも感じますが、ポートワインを使ったカクテルを作ることもできます。ポートワインを使ったカクテルのなかには、「トウニー・ポート」とポートワインの種類を指定しているものもありますが、ポート・トウニー(ラモス・ピント作)ならばこれにも対応可能です。「そのまま飲むのに少し疲れた」「飽きた」という場合は、これを試してみるのもよいでしょう。
なお、ポート・トウニー(ラモス・ピント作)に限ったことではありませんが、ポートワインはしっかり管理すれば非常に長持ちします。自分の誕生年のポートワインなどを購入してもよいですね。
参考URL
https://www.enoteca.co.jp/item/detail/517090381