2025年の春、トータルで10日間も滞在していたセルビア。
周囲の国と雰囲気が異なり、キリル文字の国だし、いたるところで旧ユーゴスラビア時代を感じるし、「ニハオ!」「チャイナ!」とニヤニヤしながら指さされて不快な思いもしたし…
いろいろなことがあったものの、親切にしてもらったことも、とっさに親切にしたこともあるし、大切な人とお酒を飲みながらレストランのテラス席でだらだらしたり、緑あふれる公園でだらだらしたりして、日常のセルビアの風景に「いいな」と思ったこともあります。
今回は、そのセルビア人の国民性が反映されている?かもしれないビール「Merak(メラク)」
を紹介します。

赤をメインカラーに、ちょっとレトロな女性のイラストがデザイン。
彼女が着ているのはセルビアの民族衣装なのでしょうか?なんだか陽気な雰囲気ですよね。
背景のデザインは彼女の持つビールを強調しているよう。トレーには大きなジョッキが2つも乗っていて、それを片手で支えているとなるとかなりの筋力なのでは…?
セルビアで親しまれる「Merak」ビール
メラクとは、セルビア語で「人生のささやかな幸せ、喜びをもたらすもの」という言葉なのだそう。
単なる「幸せ」という意味ではないのが奥深い。セルビアの人々は、日常生活でこの言葉を大切にしているそうです。
この名前がついているということは、人生のささやかな幸せ、それがビール!という意味合いでしょうか。
現在では、日本でも有名なカールスバーグのセルビア法人により販売されています。
私はスーパーで購入しましたが、街中のレストランやバーでも出会えるかもしれません。

アルコールは4.3%と日本のビールと比べると低めです。
淡い黄色のビール、早速飲んでみます。
なんだか…驚くほどさわやかで、スンって口の中から消えるんだが!?
日本で飲みなれたあのコクやキレ、うまみは強調されておらず、飲みやすさとさわやかさ、かろやかさに特化しているような印象です。アルコール度数が5%を下回っているからかもしれません。
苦味はあるのですが、口の中に残らずスンっと消えていく。日本のビールでなかなか出会えない驚きのライトさでした。

日常感満載な写真ですみません…
この日の夕食は自己流で、野菜やサツマイモ、鶏肉で作ったタッカルビ。しっかりコチュジャンをきかせて味わいます。
クセやキレが強調されていないからか、タッカルビもどんどん食べ進めることができます。
このような日常にぴったりなビールといえるかもしれません。

セルビアの人々の幸せの傍らに欠かせない、メラクビール。
日本のビールを飲みなれていると物足りなさを感じるかもしれませんが、食事にあわせたり、だらだら飲んだりするときにはちょうどよい味わいではないでしょうか。
クセやコクが抑えられているので、お酒の強いセルビア人が何杯もメラクビールを飲んで満足している姿をイメージできました。
おそらく日本ではなかなか出会えないかもしれませんが…飲んでみて、セルビア人の大切にする幸せについて、思いを馳せてみてはいかがでしょうか。
