こんにちは。今回生まれて初めて宇都宮を訪れる機会に恵まれたので、宇都宮近辺の酒蔵と酒スポットを巡ってきました。前回に引き続きあなたにも訪れていただきたい酒スポットをご紹介していきます。
後半は酒蔵巡りから、宇都宮屋台横丁、種類豊富な立ち飲み&酒屋さんなど行きたくなること間違いなしの場所をご紹介するので、ぜひ最後までお楽しみください。
目次
🤣グチ混ざりのトークが楽しい!渡邊佐平商店!

前回ご紹介した片山酒造から徒歩10分もかからない場所にある「渡辺佐平商店」でも酒蔵見学ができるので、やってきました。
渡邊佐平商店の創業は古く、天保13年(1842年)です。「純米醸造酒こそ本来の地酒である」という考えのもと、全製造量中の約90%が「純米醸造酒」で純米率栃木県No.1というこだわりの酒蔵です。
こちらの酒蔵も歴史ある建物で、店内もなかなかステキな雰囲気です。昔ながらのストーブが今も現役で使用されており、パチパチという火が焚かれる音と炭の香りが部屋いっぱいに広がり、昔にタイムスリップした感覚に浸ることができます。

レトロな雰囲気の中で落ち着いていると、社長さんによる蔵見学が始まりました。
「日本酒と焼酎どちらが健康に良いと思いますか?」という投げかけからスタート。
焼酎の方が、糖質が少ないので健康的では…と思っていると、答えは「どちらも一緒!」とのこと。
世間では糖質が悪、特にお酒においては悪という風潮ですが、元来お酒は嗜好品なので「糖質を控えるために日本酒を飲まないという思考はもったいない」という熱い想いを語るところから始まりました。

現在製造されている日本酒の3割は純米酒、残りの7割はアルコールが添加されたお酒で、添加するアルコール量は作ったお酒に対して2割ほどが一般的だそうです。
アルコールを添加する理由は大きく3つ。
1つ目はスッキリとした淡麗辛口にするため、2つ目はフルーティーな香りをつけて風味を高めるため、3つ目は安くするため。
1つ目と2つ目は酒の味わいを変化させる事が目的なのでポジティブな理由ですが、問題は3つ目の「安くするため」で、一般的なパック酒は半分くらいアルコール添加されており、他の成分も追加されているので悪良いしやすいそうです。
そんなパック酒もかなり流通していますが、その理由は戦後に遡ります。当時はお酒の価格の1/3が酒税で、お酒の流通量が増えると国としても増益になるので、なるべく多くお酒を作らせて消費させたい背景があったそうです。
一方、今の課題は米の値上がり。
こちらの蔵でも今年8%お酒の値上がりをしましたが、元々の米の値段が昨年比で80%ほど高騰している銘柄もあるため割に合わないのだとか。
農家さん曰く、今の値段はさすがに高いので米の消費量も減ってきており、外国産のお米に切り替える動きもあるため「高くて売れない」ので農家さんにとっても厳しい状況だそうです。

画色々問題はありますが、今は何と言っても新酒の季節!
杉玉は新酒が出た証で、こちらの蔵は11/20ごろに入れ替えたのだとか。「杉玉が新しいですね」と声をかけられると嬉しいそうなので、緑色の杉玉を見かけたら蔵の方と話すキッカケにするのも良いですね。
さて、日本酒の製法についても説明いただきました。
食べるお米は炊飯器で炊くのが一般的ですが、日本酒はお餅のように蒸すが普通です。蒸す前に水に漬けるのは長くても20〜30分、収穫年や産地によってお米の硬さが異なるので、お米に合わせて水分量を調整しており、この調整が酒造りにとって非常に重要とのことです。
蒸されたお米の2割は麹を作るため、残りは掛米に使用します。特に麹は雑菌に弱いので納豆NG!見学ルートにも入れることが出来ないほど繊細な存在です。
麹にも種類があり、焼酎や泡盛に使用される麹は酸味が強いため暖かい所でも劣化しにくく、後で蒸留するので味わいから酸味が抜けるという特徴があります。
一方、日本酒や味噌・醤油は蒸留しないため、酸味が強くなると味わいに影響するので使用できず、それぞれ専用の麹になっているので麹菌販売を専門とする「麹屋さん」もいるとだとか。

実は日本酒そのものではなく、「伝統的酒造り」の技術が2024年12月5日にユネスコの無形文化遺産に登録されました。麹菌(こうじきん)を使って米に含まれるデンプンを糖にするのと並行して、アルコール発酵させる日本独自の複雑な「並行複発酵」技術が世界的に見ても珍しいためです。
また、ワインにはビンテージがありますが日本酒にはありません。日本人は新しいもの好きなところもあり、日本酒にはビンテージなくその年に作って飲まれ、季節によっても作り方や味わいが異なるのも日本酒の面白い点です。
アルコール発酵の際は、材料となる米、酵母、麹、水を1日目、3日目、4日目に分けてタンクに入れていきます。
タンクに入れた材料を混ぜる際、昔は歌を歌う習慣がありました。これは歌で時間を測ること、他の人と動きを合わせるためという説があるそうです。
材料を入れ終わった後はあまり混ぜず、次は温度管理が重要になります。タンクの外側に布を巻くなどして微調整されていました。
最後に健康に関するお話も。毎晩適量飲むのは身体に良く、日本酒だと1合が適量です。ただし3合以上で脳卒中のリスクが増加するので要注意とのこと。
飲み始めると1合では収まらないですよね…と他の参加者の方と苦笑いしつつ、お楽しみの試飲タイムです。

試飲は5種類もあり、自分で自由に注いで良いスタイルでした。飲みすぎ注意と言われた直後ですが、せっかくなのでたくさんいただきます(笑
「純米酒 自然醸清開」は酸味がしっかり。温度が低めなのでより酸を高く感じられました。
「晃水自然醸清開 にごり酒」はすっきりとした口当たりとフレッシュな微発泡が心地よいお酒です。なんとまだ絞って2週間ほどなのだとか。
「日光誉 五百万石」は五百万石らしいスッキリとしたキレの良い味わい。こちらも酸味が強めで食中酒として良さそうです。
「純米大吟醸清開」には山田錦が使用されており、五百万石と比較するとフルーティーでお米の甘さが豊かな印象。山田錦と五百万石の味わいの差が非常にわかりやすく出ていました。
最後にいただいた「無濾過生原酒 しぼりたて清開」は味わいがしっかりしていてもアルコール度数を強く感じさせないフレッシュさが魅力的でした。
🏮昭和にタイムスリップ!?1人でも楽しい「宇都宮屋台横丁」

朝から居酒屋新幹線を満喫し、日光で2軒の酒蔵を巡り、宇都宮に戻ってきました。朝から活動したので時刻はまだ16時半です。
ホテルにチェックインし荷物を預けて身軽になったので、初めての宇都宮散策に向かいます。宇都宮駅は非常に大きく周辺にヨドバシカメラやスーパーもあり、生活に困らなそうな良い場所です。
少し暗くなってきて、多くの居酒屋さんもオープンする時間が近づいてきました。個人的には明るい時間から飲むのも大好きですが、昼と夜の狭間のトワイライトタイムは、これからの本格的は酒飲みタイムの始まりの合図のようでワクワクしてしまいます。街中を歩くと多くの餃子屋さんがあり、良い匂いに食欲が刺激されます。

訪れたのは宇都宮駅から歩いて15分ほどの場所にある宇都宮屋台横丁!
宇都宮屋台横丁には非常に狭いお店が20店ほどひしめきあっており、提灯が煌々と光っていてレトロな雰囲気を醸し出しています。
朝から飲んでほろ酔いのためか、まるでタイムスリップしたような不思議な気分に浸りながら「日本酒 じにあ」に入店しました。
「日本酒 じにあ」も極小店で、店員の方1人の前に焼き場があり、美味しそうなおでんが仕込まれていました。
その周囲にコの字にカウンターがあり客席も7、8席ほどです。こじんまりしているので店員さんや他のお客さんとの距離が近く、自然と会話が生まれるのも横丁呑みの魅力。1人でも暖かく受け入れていただけました。

メニューはこちら。日本酒は他にも銘柄がいくつかありましたが、宇都宮屋台限定ラベルの「大那 赤丸」にしました。
1合でお願いしたところ「多めになっちゃいました」とコップになみなみ注いでいただきました!ありがとうございます!
味わいはしっかりどっしり、甘めながらもスッキリとしたキレがあります。お通しの肉豆腐も甘めの味わいで大那にピッタリです。唐辛子を振って…いただきます!
ネギも甘くて、また日本酒が進んでしまいます。
常連さんとのお話を楽しみながら飲んでいると、お通しだけでお腹がいっぱいになってしまったので、お会計をお願いすると1,100円でした。なんとセンベロしてしまいすみません!

🛍お土産購入&ちょい飲みに便利!駅直結の「嶋田屋酒店 宮みらい店」

翌日も飲まなくてはいけない(?)のでそろそろホテルへの帰る途中、行きたいお店があったことを思い出しました。
宇都宮駅東口直通のウツノミヤテラスにある「嶋田屋酒店 宮みらい店」です。こちら立ち飲みコーナーがあるので、店内でも気軽にお酒を楽しめる上、日本酒も数おおく取り揃えています。
栃木県の有名銘柄「鳳凰美田」も限定品の純米吟醸があり、せっかくなのでここでしか買えない栃木のお酒を買うため店内を散策します。

「四季桜」「姿」「七水」など関西では見かけない銘柄も多く、どれを購入するか非常に悩んだ結果選んだのは「天鷹 しぼりたて生原酒」です。
決め手は「天鷹」は飲んだことが無かったことに加え、なんといってもシンプルなパッケージ(笑)。また、しぼりたて生原酒であることから季節限定酒なので、おそらく二度と出会うことはないと考えたためです。
またお値段も4合瓶で1,677円(税込)とリーズナブルです。これは帰りの居酒屋新幹線&自分へのお土産にピッタリ!良い買い物ができて満足です。
🚄出張の醍醐味!居酒屋新幹線・再開店!

実は今回宇都宮を訪れた理由は本業の出張のためで、酒蔵巡りは業務前日の日曜日に行ってきました。(仕事中に酒蔵巡りしていたわけでは無いですよ!)
出張先での業務も終了したので、お楽しみの帰りの「居酒屋新幹線」開店です。帰りの居酒屋新幹線でいただくのは、自分へのお土産として嶋田屋酒店 宮みらい店で購入した「天鷹 しぼりたて生原酒」です。
周りに迷惑をかけないようにこっそり開栓し、いただきます。飲む前からメロンやバナナのようにしっかり甘く、ずっと嗅いでいたくなる心地良い香りが漂います。
一口いただくとフレッシュながらフルーティーかつ甘さがしっかりしており、アルコール18〜19度を感じさせない味わいに驚きました。
これはなかなかに危険なお酒ですが、多くのお酒の中からこの1本を選択した自分を褒めたい…と思わずニヤリとしてしまいました。
10月に仕込んだお酒を搾ってすぐに瓶詰したお酒で、酒を搾ってすぐに瓶詰されているのだとか。仕込みごとに微妙に味わいが異なるそうで、一期一会の出会いに嬉しくなりました。
いかがでしたか?宇都宮までは東京からたったの45分ほどで到着します。
今回ご紹介した酒蔵、酒場以外にも行ってみたいお店があるので、また訪れたい場所です。ホテルも駅から近い場所に多くあり、お値段も朝食付きで7,000円ほどと格安でしたので、あなたも少し足を伸ばして宇都宮を訪れてみてはいかがでしょう?

最後に、宇都宮駅のお土産屋さんで、地元の方におすすめされた「かりまん」を購入してみました。無濾過生原酒のような甘めでどっしりしたお酒には意外と甘いもの、特に和菓子もよく合います。
日本酒に甘いもの?と思われるかもしれませんが、無濾過生原酒と和菓子のマリアージュをぜひ試してみてください。特に甘いもの好きの方にオススメです。
今回紹介した内容が、あなたの旅のヒントになると嬉しいです。またステキな酒旅をご案内しますね。
