「ポートワイン」というワインの名前を聞いたことのある人はいるでしょうか。
これはポルトガルで生まれたワインであり、ルビータイプとトゥニータイプに分かれます。この2つの主な違いは「熟成期間」です。ルビータイプは短期間の熟成を、トゥニータイプは長期間の熟成をして生み出されます(ほかにも細かい違いはあります)。
日本に入って来るポートワインは、主に赤褐色の色を持つものです。深いコクとともに濃厚な旨味と甘みを持つもので、この「甘味」こそがポートワインの最大の特徴です。
ポートワインはそのままでもおいしく飲むことができますが、カクテルに使うこともできます。ポートワインはかなり単価の高いものですから、ポートワインを使ったカクテルはかなり「ぜいたくな」カクテルになるといえるでしょう。
今回は、このポートワインを使ったカクテルを3つ紹介していきます。
目次
「貴重なポートワインを少しずつ楽しみたい! そんな人は「ポート・サンガリー」
【ポート・サンガリーを作るのに必要な材料】
ポートワイン90ミリリットル 砂糖5グラム ソーダ適量 氷 ナツメグ
作り方は非常に簡単です。グラスにポートワインを注ぎ、砂糖をとソーダを入れて混ぜ、氷とナツメグを落とすだけで完成です。ただし、シェイクで作る方法もあります。
前述したように、ポートワインはかなりお値段の高いものです。しかしこの「ポート・サンガリー」ならば、それほど多くはないポートワインの量で、長く楽しむことができます。ソーダを入れてもポーットワインの風味が薄れることなく、ポートワインの甘さをナツメグがよく引き立ててくれるのが特徴です。「ソーダで伸ばしているのに、それを感じさせない味わいになること」がポート・サンガリーの特徴です。繰り返しにはなりますが、少しずつポートワインを楽しみたい人におすすめのやり方だといえるでしょう。
「ポート・ワイン・サンガリー」とも呼ばれるもので、砂糖はシュガーシロップで代用ができます。
度数は16.1度~18.9度程度です。ソーダの分量によって度数は変わりますが、ポートワインはもともと度数の高いお酒ですから扱いにはご注意を。
度数低めのポートワインカクテルを探しているのならば「ポート・フィリップ」を
【ポート・フィリップを作るのに必要な材料】
ポートワイン45ミリリットル ブランデー10ミリリットル シュガーシロップ10ミリリットル 卵黄1個 ナツメグ
シェイクして作ります。すべてをシェイカーに入れて、シェイクして完成です。
ポートの甘さ、卵黄のまろやかさ、ナツメグの香り、ブランデーのキレのおかげで、非常に奥深い味わいに仕上がるのが特徴です。ビターでありながら飲みやすく、アルコール度数は8度とかなり低いのにとても「お酒的」な仕上がりになるカクテルです。このため、多くの人に受け入れられやすいでしょう。葉巻のような香りもあり、非常に大人びた印象のカクテルに仕上がります。「雰囲気」「味わい」「アルコール度数」、どれもこれも、多くの人に受け入れられやすいカクテルでしょう。
ただし、生卵が嫌いな人だけは注意してください。やや生臭さを感じることがあります。
アルコール度数は8度ですが、カクテル言葉は「恩恵」です。
度数はとても高い!キレの良さを味わいたいならば「モンタナ」をチョイスして
【モンタナを作るための材料】
ポートワイン15ミリリットル ブランデー30ミリリットル ドライベルモット15ミリリットル
これは非常に強いお酒です。材料のすべてが高いアルコール度数を誇るアルコールであることからも想像がつくかと思われますが、モンタナのアルコール度数はなんと32度! ほかの2つとの違いがわかるでしょう。
ドライベルモットの香りが非常に強く感じられるお酒です。ブランデーのアルコール度数の高さも強く意識させられます。ほかの2つとは異なり、ポートワインは奥に潜むような感じになります。ポートワインという甘口のワインを使っているにも関わらず、味わいはドライ&ドライです。後味は非常によいのですが、「後に引く」というよりは、あっさりと切れ味のよい味わいにしあがります。そのため、「いつものポートワインとは異なる味わいを楽しみたい」「切れ味のよいカクテルが好きだ」という人向けのカクテルです。
「ポートワイン」は、それだけで、歴史と深い旨味を持つワインです。ただ、これを使ってぜいたくに作るカクテルは、それはそれで趣のあるものです。ぜひ試してみてくださいね。