大好きな秋を堪能しようしようと思っているうちに、Yシャツの上からセーターを着るか迷う時期になってしまった。過ごしやすい季節はあっと言う間に過ぎ去り、間もなく朝顔を洗うにも躊躇するようになるだろう。
仕事は年末に向けて加速する一方。コロナの影響で今年最後の訪問も増え、これを書いてる今は今年最後の出張を終えたばかり。なんとか良い年越しが出来るよう、部下と慌ただしい日々を駆け抜けていく。
さて、そんな出張の折、行きつけの日本酒居酒屋に行くと、「クラフトビールを始めたんですよ」と紹介が。こんな出会いも一興、勧められるままに味わってみた。
目次
【1杯目】
SPRING VALLEY BREWERY 「JAZZBERRY」
一目見ただけではビールとは分からない、ルビー色が鮮やかなフルーツビール。ラズベリー果汁を加えて醸造したというこのお酒は、ホップの香りにベリーの香りが加わり、抜群の爽やかさに仕上がっている。
味は比較的甘めかと思いきや、うまく計算されていてキリッとした味わいに。鼻を抜ける酸味は、もちろんデザート的に飲むこともできるけど、肉と合わせてもペリーソースのように楽しむことが出来るかもしれない。
SPRING VALLEY BREWERYという言葉の生まれは、19世紀末に遡る。開港間もない横浜、ノルウェー生まれのアメリカ人、ウィリアム・コープランドが同名の醸造所を立ち上げた。
そこから約130年。キリンビール社の社内ベンチャーとして新しく命を吹き込まれたSPRING VALLEY BREWERYは、代官山、京都、そして生まれの地横浜で、新しく面白いビールを生み出している。
(https://www.springvalleybrewery.jp/)
【2杯目】
SPRING VALLEY BREWERY 「Afterdark」
同じ醸造所の黒色ビール。でもただの黒ビールと思うなかれ。これは、ほぼコーヒー。しっかりローストされ、確かな甘味とコクのある苦味を兼ね備えたその味わいは、どこまでもカカオ香るビターチョコレートを連想させる。カカオを使ってるのかと思いきや、そんなこともなく。こんなビールがあるなんて、ただただ驚き。
単体で味わうのもいいけど、いつか生クリームを添えたチョコケーキと合わせて飲んでみたい。そんな実験をしたくなる、ワクワクを詰め込んだ一杯。
思いがけない酒との出会いで、良い出張になった翌日、入ったカフェでクリスマスソングを耳にした。いよいよ僅かとなった今年を、美酒と共に最後まで走っていく。