先日、とある日本酒BARで「二兎」(にと)という日本酒を飲みました。可愛らしいパッケージと華やかさのある風味が気に入ったので、調べてみると愛知県岡崎市にある「丸石醸造」という酒蔵さんで造られているそう。ちょうど先日4月15日(日)に新酒を即売する春祭りが開催されると知り、実際に観に行ってみました。
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岡崎で二兎の醸造元「丸石醸造」を覗く
丸石醸造で行われる春祭りは丸石醸造の敷地内で行われるそうで、夏や秋など季節毎に開催されるお祭りも総じて「長誉(ちょうよ)祭り」と呼ばれています。会場までは、名鉄名古屋線に乗り、東岡崎駅で下車します。名古屋駅からは片道30分程ですが、東岡崎駅から丸石醸造までは徒歩で20分程かかります。市バスも出ているそうですが、今回は駅向かいを流れる乙川沿いを歩きながら、長誉祭りの会場「丸石醸造」まで行ってみました。
当日は午前11時頃に訪れましたが、生憎の雨で傘を差しての訪問。敷地内左手の建物が商品を購入出来る常設の売店で、奥には地元の飲食店がブースを出しており、今回の春祭りのお酒に合うおつまみを購入出来ます。右手木目の建物が「長誉館」と案内のある即売と試飲を行っている会場です。
長誉館入ってすぐに、二兎を初めこの春祭り限定の無濾過生原酒の試飲即売を行っていました。やはりこちらは試飲と購入目当てのお客さんで人だかりが出来ており、午前11時の時点で新酒の二兎は完売とのこと。昨年の長誉春祭りでも開始2時間程で限定種は完売してしまったそうです。
即売所を抜けると奥は樽酒の振る舞いとお土産物の販売ですっかり宴会モードです。地元のお祭りのような感覚で子供連れを見かけたり、団体さんが即売所で購入した二兎を囲んで開けている光景も見られました。
当方も購入しましたが、会場の奥では二兎を使ったチョコレートや手軽に買える酒造商品も販売されており、ふらっと立ち寄って酒造イベントの雰囲気を感じるのも楽しいかもしれません。
グラスで飲む日本酒? 岡崎の地酒「二兎」がキている
東海を始め、じわじわと著名になりつつある二兎ですが、二兎を印象的だと思った理由の一つには、日本酒らしからぬラベルとパッケージがあります。
日本酒のパッケージと言えば、太い筆文字で商品名が印字されているラベルを想像しますが、二兎のパッケージはワインや洋酒のラベルを想像させるさり気ないデザインです。
二兎のパッケージには2匹のうさぎが向かい合っている“向かい兎”のイラストが使用されています。
向かい兎は子孫繁栄・縁結びなどのご利益を意味し、丸石醸造では「向かい合うことで2つを結ぶ」との意味を掛けてパッケージに使用しているそう。二兎の意味通り、甘さと辛さ、酸味と旨味など、相反する日本酒のバランスを吟味して開発されているのが二兎の特徴です。パッケージうら面には「二兎追うものしか二兎得ず」の粋な一言。
また、今回二兎に着目した理由として、お洒落にグラスで飲んでも美味しい日本酒である点が挙げられます。パッケージも中身も華やかな商品なので、「お猪口で蘊蓄垂れながら~」とは無縁の女性でもスタイリッシュで気軽に楽しめる日本酒と言えます。実際に、毎年開催されている「ワイングラスで美味しい日本酒アワード」の2018年度にも大吟醸酒部門でノミネートされていました。
グラスで二兎を飲むなら「純米酒専門 八咫(YATA)」
そもそも丸石醸造を知ったのも、とある日本酒Barで「二兎」に出会ったのがきっかけ。
全国9店舗、うち名古屋市内に3店舗を経営する「純米酒専門 八咫 (YATA) 」の名古屋伏見店です。
オフィス街の角に建つ、お洒落なガラス貼りのビルで、一見日本酒の立ち飲みBARとは気付きません。
500円単品で日本酒をいただくことも出来れば、1時間2000円でその日の気分にあった日本酒をスタッフと相談しながら飲む事が出来ます。二兎はこちらのお店で「風味が丸く華やかなお酒」で要望して勧めていただきました。このとき飲んだのは今回開始2時間程で売り切れていた「二兎 純米吟醸山田錦五十五生原酒」。今年の新酒ではないですが、白地に金ラベルの可愛いお酒はこちらのお店で出会うことが出来ます。
また、八咫(YATA)さんは日本酒をワイングラスで提供しているお店なので、二兎と同じように華やかで飲みやすい日本酒を味わう事もできますし、女性同士でも訪れやすいお洒落な雰囲気がお勧めです。
八咫(YATA)さんのカウンター裏には全国津々浦々の日本酒が揃っており、醸造元の地域毎でも飲みたい日本酒を相談出来ます。しかし、まずはこちらのお店で今後じわじわと女性人気を得そうな二兎を試してみるのを是非お勧めします。
丸石醸造の長誉祭りは夏祭り、秋祭り、冬の蔵開きと合わせて年4回開催されており、次回は7月7日(土)に夏祭りを予定しているそう。まだ二兎を飲んだことがないという方は、是非一度八咫(YATA)さんで二兎に出会って見て下さい。そして、二兎を気に入ったという方は夏の長誉祭りで夏酒の二兎をチェックしてみてはいかがでしょうか。
今回取材レポートした「丸石醸造」、「純米酒専門 八咫 (YATA) 名古屋伏見店」
丸石醸造株式会社
〒444-0015 愛知県岡崎市中町6丁目2-5
電話番号:0564-23-3333
名鉄東岡崎駅から徒歩20分
純米酒専門 八咫 (YATA) 名古屋伏見店
〒460-0003 愛知県名古屋市中区錦2-7-29 GOTO BLD2 2F
電話番号:052-201-3534
伏見駅1番出口から徒歩3分