カクテルを楽しむとき、味や度数、好きなお酒を使っているかどうかで選ぶ人は多いものです。もちろんこれもすてきな選び方なのですが、たまには「名前」「雰囲気」でカクテルを選ぶことがあってもよいのではないでしょうか。
今回は、このような観点からカクテルを選ぶべく、美しくてロマンチックな名前を持つカクテルを紹介します。
目次
もともとは「寝酒」という意味が強い~ビトウィーン・ザ・シーツ
【ビトウィーン・ザ・シーツを作るのに必要な材料】
ブランデー20ミリリットル ラム20ミリリットル コアントロー20ミリリットル レモンジュース5ミリリットル
「ビトウィーンザシーツ」と書かれることもあります。材料をすべてシェイカーでシェイクしてグラスにそそいで作るものです。
「ビトウィーン・ザ・シーツ」とは、直訳すれば「シーツの間で」になります。一般的な訳としては、「ベッドに入る、寝床に入って」という意味になるでしょう。名前の通りナイトキャップ(ナイト・キャップ。寝酒)として使われることが多いカクテルですが、なんともロマンチックで含みのある名前だということで、小説などでも使われていました。カクテル名からきているのでしょうか、カクテル言葉は恋人を誘うときの口説き文句のようなもので、「あなたと一緒に夜を過ごしたい」となります。
32度と度数の高いお酒であることも、ナイトキャップとしての役割を果たすに十分な特徴でしょう。
喉をカっと熱くさせるお酒であり、見た目よりも男性的です。しかしレモンジュースの風味が出るため、度数の割には飲みやすく、口当たりがよいのが特徴です。
貞淑なパートナーを思わせるきれいなカクテル「ナデシコ」
【ナデシコを作るのに必要な材料】
日本酒40ミリリットル 卵白3分の1個 グレナデンシロップ10ミリリットル レモンジュース15ミリリットル シュガーシロップ5ミリリットル
氷を入れたシェイカーにすべての材料を入れて、カクテルグラスに注ぎます(氷は入れません)。
「ナデシコ」とカタカナで表記していますが、「撫子」と漢字で書くこともあります。
日本酒が非常に飲みやすくなります。日本酒にある独特のクセがなくなるため、日本酒が苦手な人にも飲みやすいでしょう。しかし日本酒の豊かな香りだけは嫌味なく残るため、非常に薫り高いカクテルになります。日本酒が奥に隠れながらもしっかりと存在すること、美しい見た目、マイルドな飲み心地は、奥ゆかしい名前通りの味わいだといえるでしょう。
グレナデンシロップのおかげで、かき氷にも似た風味が出ており非常に飲みやすいカクテルです。
カクテル言葉は「貞節」ですが、ナデシコの花言葉として「才能」があります。度数は7.8度とかなり低めです。
とっても名前が刺激的!大人の女性に飲んでほしい「スパイダー・キッス」
【スパイダー・キッスを作るのに必要な材料】
生クリーム20ミリリットル ブランデー20ミリリットル コーヒーリキュール20ミリリットル
シェイカーに、氷と材料を入れてシェイクして、グラスに注ぎます。
コーヒーリキュールや生クリームを使っていますが、甘味だけが悪目立ちするということはありません。甘味は穏やかで、コクと濃厚さが感じられるカクテルです。コーヒーリキュールを使っていますが大人の味に仕上がるのが特徴です。「甘いカクテルが好きだけれど、甘ったるいカクテルは嫌」という人にも愛されるでしょう。大人の女性に飲んでほしい1杯です。
「クモのキッス」という刺激的な名前を持っている、蠱惑的な1杯です。度数は20度とそれなりに高いところも、このカクテルの名前とよく合っているといえるでしょう。甘く危険な、そして大人の魅力があふれる1杯です。
カクテルの楽しみ方は無数にあります。味や度数、好きなリキュールが入っているかどうかでカクテルを選ぶのももちろん良いのですが、今回のように、「名前のきれいさ」で選ぶのもなかなか面白い試みだといえるでしょう。特にパートナーと過ごす夜や、口説き落としたい相手がいるときなどにはこんなカクテルを選んでみるのもよいですね。ちょっとした話題作りにもなってくれるかもしれません。