旅行の楽しみの一つに、「現地にあるお酒を飲めること」があります。今回はオーストリアで出会ったお酒を取り上げましょう。
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「シュペツィアリーテン・アウス・デア・シュティフトガッセ」というお店について
日本人にとっては聞きなじみのない単語で構成されていること、また非常に長い名前であることから、かなり覚えにくいのですが、オーストリアには「シュペツィアリーテン・アウス・デア・シュティフトガッセ」というお店があります。
このお店は、オーストリアはインスブルックにあるお店です。インスブルックは非常に小さい町であるため、多く見積もっても2時間程度もあれば町全体を歩けてしまいます(成人男性で、スタスタと歩くのであれば30分程度で歩けてしまうかもしれません)。
そんな小さなインスブルックにある「シュペツィアリーテン・アウス・デア・シュティフトガッセ」は、古い建物のなかに入っているリカーショップです。それなりの広さのある店内には、ワインとリキュール類が置かれています。オーストリアの各地から集めたオーナーおすすめのお酒が集まっているのですが、オーストリア以外の土地(ドイツなど)のワインも少し見ることができます。
店内は、主にワインを扱うスペースと、リキュールを扱うスペースに分けられています。私は何度かこのシュペツィアリーテン・アウス・デア・シュティフトガッセに足を運びましたが、そのうちの1回は、ワインのスペースの方で試飲会らしきものをやっていたので、長期滞在を考えているのであれば、これに参加してみるのも面白いかもしれません。
オーストリアのインスブルックの代表的なワインも取り扱っていますし、おすすめのワインを聞けば気軽に教えてくれます。英語がきちんと通じますから、ドイツ語は使えなくても問題はありません。
シュペツィアリーテン・アウス・デア・シュティフトガッセはリカーショップではありますが、ジャムなども一部扱っています。ただ、その品数はそれほど多くはありません。やはり、お酒をメインに扱っているお店と考えるべきです。
このシュペツィアリーテン・アウス・デア・シュティフトガッセにおいて特に見てほしいのは、「果実酒」です。かわいらしい瓶に詰められた果実酒が所せましと置かれていて、そのすべてが、非常にハイレベルです。試飲もできるので、試飲してみて、好きなものを選ぶとよいでしょう。
シュペツィアリーテン・アウス・デア・シュティフトガッセの「ブラードアップル」
今回は、このシュペツィアリーテン・アウス・デア・シュティフトガッセで購入した「Bratapfel」についてレビューしていきます。
ドイツ語を日本語に直すのは難しいのですが、カタカナで表すとすれば、「ブラートアップル」あるいは「ブラートアプフェル」と表記するのが一番近いと思われます。
「ブラートアップル」は、ドイツの料理である「焼きリンゴ」のことをいいます。リンゴと香辛料を一緒に焼き上げるものです。レーズンやクルミ、ヨーグルト、お酒などを用いて焼くこともあります。
リキュールとしてのブラートアップルも、このお菓子としてのブラートアップルの特徴をよく受け継いでいます。ブラートアップル(リキュール)を飲むと、まず口の中にシナモンの香りが広がります。そしてそれとほぼ同時に、どこか香ばしいリンゴの香りが漂います。非常に薫り高いリキュールであり、お菓子としてのブラートアップルを知らない人は、「焼きたてのアップルパイをそのままお酒にしたような香りと味」と評していました。
ブラートアップル(リキュール)は、甘さがあるお酒です。しかしその甘さは、嫌味にならない、甘ったるく感じられない絶妙なバランスに仕上げられています。甘く飲みやすいお酒でありながらべたつかず、ほのかな香ばしさと苦みも感じられる高いレベルのリキュールだといえます。
このお酒はこのままでももちろん楽しむことができますが、炭酸水などで割ることでさらに飲みやすく、のど越しよく楽しめるようになります。またバニラアイスとの相性は抜群で、100円のバニラアイスが非常に上質なアイスに変化してくれます。
ブラートアップル(リキュール)を扱うこのお店では、それ以外にも数多くのリキュール類を扱っています。カードが使えないのがネックですが、オーストリアのインスブルックに足を運んだ際は、ぜひ立ち寄ってみてくださいね。