「ジン」は、蒸留酒に分類されるお酒です。セイヨウネズを使って香りづけされることが多いもので、非常によく知られているお酒でもあります。
そのまま飲むこともできますが、カクテルの原材料としても非常によく使われています。スピリッツのなかでも、もっとも人気の高いお酒のうちのひとつといえるでしょう。
ジンを使ったお酒には、「ジン・ライム」などの非常に有名なものがあります。しかしここでは、あえてそのような「定番の」ジンカクテルはさけて、ちょっと珍しい、しかし家で作ることのできるものを紹介していきます。
目次
甘みも感じられる妖艶なカクテル「ジン・アンド・イット」
【必要な材料】ジン30ミリリットル スイートベルモット30ミリリットル
ジンとスイートベルモット、2つの材料で簡単に作ることのできるカクテルです。このジン・アンド・イットは、よく冷やしたグラスに入れるのがポイントです。
スイートベルモット由来の甘い香りがよく生きているお酒で、度数が高い割にはマイルドで飲みやすいのが特徴です。スイートベルモットがどこか妖艶な雰囲気を出してくれるのも魅力のうちのひとつだといえるでしょう。
このジン・アンド・イットと同じように、ジンとスイートベルモットを使ったカクテルに「ロシントン」があります(ただしロシントンは、さらにここにオレンジピールを入れます。また配分は異なります)。
人によって感じ方は異なりますが、このロシントンよりもやや甘さを強く感じることでしょう。
カクテル言葉は「陽気に行こうぜ」。度数は36度と、かなり高めです。
豪華な見た目と名前が楽しい! ミリオンダラー
【必要な材料】ジン45ミリリットル スイートベルモット15ミリリットル パイナップルジュース15ミリリットル グレナデンシロップ5ミリリットル 卵白1個分 パイナップル
シェークして作るカクテルです。
パイナップルジュースの甘味が生きているカクテルであり、その奥にスイートベルモットの香りも感じます。
ジンを使ったカクテルですが、ジンの風味はかなり抑えられます。卵白を使って作るため、口当たりもまろやかです。ジン・アンド・イットと比べてもかなり穏やかなカクテルであり、アルコールが目立ちません。
グレナデンシロップを使ったことによる愛らしい外見、そして華やかな名前を持つミリオンダラーのカクテル言葉は「栄光」。度数も11.5度と、比較的低く、飲みやすいカクテルです。
ビター×スイートの味わいが楽しめる「レッド・ライオン」
【必要な材料】ジン20ミリリットル オレンジジュース10ミリリットル オレンジキュラソー20ミリリットル レモンジュース10ミリリットル
レッド・ライオンの度数は、22.6~26.6度程度と、ちょうど「ジン・アンド・イット」と「ミリオンダラー」の間くらいです。
レッド・ライオンは、シェークで作っていきます。オレンジジュースの甘味とジンの苦みが合わさって、ビターでありながらスイート、スイートでありながらビターという、2つの味が楽しめます。
「苦みのあるオレンジジュース」といった感じで、好き嫌いはそれほどでないでしょう。オレンジキュラソーを使ったカクテルのなかでは比較的飲みやすい方なので、オレンジキュラソーの入門編としてもおすすめです。色も悪くありません。
今回紹介した3つは、ジンのいわゆる「定番」とは少し異なるものです。しかし、ジンは非常にはん用性の高いスピリッツであるのが魅力のひとつでもあります。このため、たまには定番以外の組み合わせを試しみて、「いつもと違う味」を作り上げてみるのもよいでしょう。ジンは、1本持っておくだけで、非常に多くのカクテルが作れるスピリッツでもあります。常備しておくのも、悪くはないでしょう。