「生クリームを使ったカクテル」は、非常に優しい味わいに仕上がることが多いため、ファンが多いカクテルだといえるでしょう。どんな人でも飲みやすいこと、おしゃれなカクテルに仕上がりやすいこと、アルコールが苦手な人でも飲めることといったメリットを持つ「生クリームを使ったカクテル」を紹介していきます。
今回紹介するのは、
- キング・アルフォンソ
- プリンセス・メアリー
- ホワイト・ルシアン
の3つです。
目次
見た目も美しい! 生クリームを使って作るカカオの香り漂う「キング・アルフォンソ」
【キング・アルフォンソを作るのに必要な材料】
生クリーム15ミリリットル クレーム・ド・カカオ45ミリリットル
たった2つの材料で作ることのできる「キング・アルフォンソ」ですが、作るのはなかなかコツがいります。なお、シェリーグラスを使って作るとよいとされています。
まずシェリーグラスに、クレーム・ド・カカオを入れます。そうした後にバースプーンを差し、バースプーンに伝わらせるように生クリームを注いでいきます。こうすることで、クレーム・ド・カカオと生クリームが混ざり合わず、きれいな2つの層になります。
「クレーム・ド・カカオ」と「生クリーム」を使っている都合上、とても甘いのではないかと考える人もいるでしょう。しかし見た目ほど甘くはなく、クレーム・ド・カカオの香ばしさがよく生きるカクテルになるのが特徴です。その後に生クリームの優しい味わいが追いかけてきます。
またこの「キング・アルフォンソ」は、まぜたときとまぜていないときではまったく味わいが異なります。1つのカクテルで2つの味わいを味わえるのも、キング・アルフォンソの魅力だといえるでしょう。
アルコール度数は18度と、それなりに高めですが今回紹介する3つのなかではもっとも低い度数です。カクテル言葉は「余裕」。大人のための飲み物です。
名前も美しい「プリンセス・メアリー」~優しい味が特徴のカクテル
【プリンセス・メアリーを作るのに必要な材料】
生クリーム20ミリリットル ジン20ミリリットル クレーム・ド・カカオ20ミリリットル
氷を入れたシェイカーに材料をすべて入れてシェイクをして、氷を入れずに注ぎます。
「メアリー王女」という、女王の名前を冠したこのカクテルは、1922年に作られました。1922年の2月に、英国の王女であるメアリー(全名:ヴィクトリア・アレクサンドラ:・アリス・メアリー・ラッセルズ)が、ラッセウ子爵ヘンリーと結婚するときに作られたカクテルであり、英国の首都であるロンドンのバーで作られました。なお、ツクッタバーテンダーは、ハリー・マッケルホーンだとされています。
ジンがすっきりとした軽さを出していますが、全体としてはまろやかなカクテルです。優しいカクテルともいえますが、輪郭がややぼやけたような印象を与えるカクテルではあるので、好みが分かれやすいかと思われます。
「穏やかで優しいカクテルが飲みたい」と考えている人にはおすすめのカクテルだといえるでしょう。
なお、今回はナツメグなどをまったく入れずに作っていますが、レシピのバリエーションとしてナツメグを入れて作るやり方もあります。
カクテル言葉は「祝福」。まさに結婚式を寿ぐのにふさわしいカクテル言葉ですね! 度数は23.7度です。
なじみ深い材料で作る「ホワイト・ルシアン」
【ホワイト・ルシアンを作るのに必要な材料】
生クリーム適量 ウォッカ40ミリリットル コーヒーリキュール20ミリリットル
生クリームの分量は決まっていません。そのため、好みに合わせて加減をするとよいでしょう。
ウォッカというなじみ深い材料が入っているためか、非常に安定した味に仕上がります。ウォッカの旨味をしっかりと感じることができるカクテルで、ウォッカの辛み・コーヒーリキュールのコク・生クリームの飲みやすさが三位一体になってカクテルを構成します。ただ、人によっては、「むしろウォッカこそが、濃厚すぎる生クリームを飲みやすくしているのではないか」と評することでしょう。
キング・アルフォンソが18度、プリンセス・メアリーが23.7度であるのに対し、ホワイト・ルシアンは25度と、今回紹介したカクテルのなかではもっとも度数の高いカクテルです。カクテル言葉は「愛しさ」。こちらも、非常に優しいカクテル言葉を持っています。
生クリームは、度数の高いカクテルでも飲みやすくしてくれるものです。しかしそのため、杯をかさねやすくなってしまうのでご注意のほどを。