天皇陛下の「即位礼正殿(そくいれいせいでん)の儀」に出席した外国元首らを招き、11月23日夜、安倍首相夫妻の主催する夕食会がホテル・ニューオータニで開かれました。
文化行事として、狂言師の野村萬斎さんや歌舞伎俳優の市川海老蔵さん、文楽人形遣いの吉田玉男さんが五穀豊穣(ほうじょう)を祈り舞う演目「三番叟(さんばそう)」を披露しました。
目次
令和の時代を象徴する「和洋折衷」料理
来日中の外国の来賓を含む国内外の要人602人に提供されたのは、マツタケや伊勢海老など日本古来の食材に、トリュフなど洋の食材も取り入れた「和洋折衷」の料理。
【献立】
和前菜祝い盛り 秋の吹き寄せ 令和の幕開け
蟹真薯と極み出汁 黄金のしずく 清まし仕立て
フカヒレの姿煮と伊勢海老、蝦夷鮑の雅な饗宴 吉野葛の銀餡がけ
仔羊と松茸の華麗なるパイ包み焼き 岩手産雑穀米添え 紫蘇香るソース
お赤飯と煎茶
和栗のモンブラン クープ仕立て 八丈島ジャージーミルクジェラートを添えて
コーヒーまたは紅茶 小菓子
ブレッド 北海道産発酵バター
この他にも、イスラム教の教義に沿った「ハラル」、動物性由来の食品を使わない「菜食主義・ビーガン」「魚・甲殻類なし」「肉なし」といった各国の宗教、食文化に合わせた料理もそれぞれ用意されました。
お酒を通じて日本文化発信
これらの料理に合わせて供されたアルコールは、以下の日本酒と日本ワインです。
乾杯酒
飛露喜 純米大吟醸
日本ワイン
アルガブランカ・イセハラ 2017
シャトー・メルシャン 椀子 オムニス 2015
「飛露喜」は、福島・会津の廣木酒造が醸す最上級の日本酒です。東日本大震災の被災地である福島の復興への願いも込められているようです。
白ワインの「アルガブランカ・イセハラ」は、勝沼醸造が甲州を原料に造るトップキュヴェ。
爽やかな酸味とほのかな甘みのバランスが良く、和食とも洋食とも相性が良いことで外国首脳との晩さん会でよく提供されている銘柄です。
赤ワインの「シャトー・メルシャン・椀子オムニス」は、長野県上田の椀子ヴィンヤードで栽培されたメルローやカベルネ・フランなどを原料に、山梨県甲州市内で醸造されたボルドー・ブレンド。
「オムニス」とはラテン語で「全て」を意味し、豊かな果実味とタンニンが骨格とボリュームを与えているシャトー・メルシャンの最高級キュベであり、椀子ヴィンヤードの赤ワインのポテンシャルを最大限表現したワインとなっています。
2012ヴィンテージがG7伊勢志摩サミット2016で提供されていました。
【飲料】
飛露喜 純米大吟醸(乾杯酒)
まるで梅酒なノンアルコール(ノンアルコールの乾杯酒)
アルガブランカ・イセハラ 2017(白ワイン)
シャトー・メルシャン 椀子 オムニス2015(赤ワイン)
みかんしぼり(ノンアルコールジュース)
シャトー・メルシャン・椀子ヴィンヤードは、9月21日に併設の「椀子ワイナリー」をオープンしたことでも話題になっています。
日本酒や日本ワインを通じて日本文化の発信を。
日本プロモーションに積極的な安倍首相らしい選定と評判になりました。