「オーストラリア」は、だれもが知るワイン名産地のうちのひとつです。今回はこの「オーストラリアのワイン」について取り上げていきます。
目次
オーストラリアはスクリューキャップ発祥の地
現在では当たり前になった「スクリューキャップ」は、オーストラリアで生まれました。コルク栓にはない利便性があり、広く受け入れられるようになりました。
「スクリューキャップは安物のワイン」というイメージを持つ人もいるかもしれません。しかし、実際には数万円のワインに対しても、このスクリューキャップが使われることもあります。スクリューキャップは扱いやすいだけでなく、ブショネが起こる可能性極めて低くできるというメリットがあります。また栓が乾くこともありませんから、液漏れなどのトラブルが起こることもありません。このような事情から、オーストラリアの赤ワインのうちの90パーセント以上が、この「スクリューキャップ」を採用しています。
日本でみられるオーストラリアワインもスクリューキャップが多いのですが、現地でもスクリューキャップを採用したワインばかりでした。
味についてみていきましょう。
オーストラリアワインを語るうえで外すことのできないブドウ品種が、「シラーズ」です。ヨーロッパ諸国では「シラー」と呼ばれている品種です。
国によって呼び名が変わるブドウ品種はそう少なくはありませんが、およそ「シラー」「シラーズ」ほど、その味の違いが明確に分けて語られることが多い品種はあまりないのではないでしょうか。実際、現地でのワインセラーの見学でも、「シラー」と述べたところ「シラーズ」とわざわざ言い直された……という例もあります。
オーストラリアのシラーズは、タンニンが多く、豊かなスパイス香を持つ傾向にあります。比較的重めのワインがつくられることが多く、ボリューミーなワインを楽しみたいときにもおすすめです。
白ワインの品種としては、「シャルドネ」が有名です。シャルドネは、もっとも如実にその土地の特徴(テロワール)を受け継ぐとされているので、オーストラリアの特徴を知りたいのであれば、シャルドネを選ぶのもよいでしょう。なおオーストラリアのシャルドネは、桃の香りなどを宿しやすいとされています(ワインによって違いは見られます)。
オーストラリアワインは、高いものから安いものまでそろっています。スクリューキャップであることから扱いも楽なので、多くの人に選ばれており、非常に人気です。気軽に楽しみたいときなどにも、オーストラリアのワインを選ぶとよいでしょう。
オーストラリアのワインから~「デ ボルトリ ディビー シラーズ/カベルネ」
ここからは、オーストラリアのワインについてみていきましょう。今回取り上げるのは「デ ボルトリ ディビー シラーズ/カベルネ」です。
「デ ボルトリ ディビー シラーズ/カベルネ」は、名前からもわかるように、カベルネ・ソーヴィニヨンとシラーズを使ったワインです。
口の中に入れると、チェリーの香りがとても強く出ます。しかし口に入れる前には、スパイスの香りが強く感じられるでしょう。そこにタルの香りが乗るため、かなり重いワインだといえます。ただ、酸もある程度感じられるため、「重くて飲めない」というようなことはありません。
タンニンもあります。ただタンニンは比較的柔らかいため、飲みにくさを覚えることはありません。その意味では、非常にバランスの取れた1本だといえます。
オーストラリアワインの特徴である「スクリューキャップ」を採用しているので、コルク抜きのない家でも気軽に楽しむことができます。価格も1000円を切りますが、テーブルワインとしては十分に活躍してくれることでしょう。焼肉などと合わせても相性がよいもので、日常使いに向いているワインだといえます。
オーストラリアのワインは、「扱いやすさ」でも人気を博しています。それほどワインに詳しくない人や、ワインにかけられるお金に上限がある人なども楽しみやすいワインも多くみられるのが特徴です。