スパークリングワインとシャンパンは、「発泡ワイン」という意味では全く同じものです。しかしこの2つは、多くの場合、区別して話されます。
今回は、「スパークリングワインとシャンパンの関係性」と、「スパークリングワインとシャンパンの違い」についてお話ししていきます。
目次
シャンパンはスパークリングワインの一種
しばしば、「シャンパンはスパークリングワインとは異なるもの」といわれますが、実はこの物言いは誤っています。「スパークリングワイン」は「発泡ワイン」全体を指すものであり、「シャンパン」もまたスパークリングワインに含まれます。
つまり、「スパークリングワイン」という呼称は、「シャンパンを含む発泡ワインの総称」といえるのです。
ただし、「スパークリングワイン」は気圧が3気圧以上のものを指すため、それ以外のものは「弱発泡性ワイン」として区別されます。
また、「スパークリングワインは、シャンパンも含む発泡性ワインの総称」とはしていますが、実際の流通の現場では、シャンパンを「スパークリングワイン」として売りに出すことはあまりなく、きちんと「シャンパン」として売られていることが多いと思われます。
シャンパンの特徴、その1〜地方
シャンパンではないスパークリングワインとシャンパンの違いとして真っ先に挙げられるのが、「生産地」でしょう。
ご存知、シャンパンはフランスのシャンパーニュ地方でのみ作られます。それ以外の地方で作られたスパークリングワインは、たとえシャンパンと同じ製法、同じぶどうを使っていたとしても、「シャンパン」と名乗ることは許されません。
この区別は非常に厳密なものです。
「シャンパン」が、ほかのスパークリングワインと比べて特別なものであることを示す、もっともわかりやすい指標が、この「産地の違い」にあるといえます。
このような特徴があるため、同じフランスで作られる発泡ワインであっても、シャンパーニュ地方以外で作られる発泡ワインは「シャンパン」とは名乗れません。
それ以外にもさまざまな条件がある
「シャンパンと、それ以外のスパークリングワインの違い」といったときに真っ先に挙げられるのは前述した「産地の違い」ですし、それも決して間違いではありません。しかしそれ以外にも、実は条件があります。
まず、1つ目は「生産方法」です。
シャンパンはすべて、伝統的な方法で作られます。瓶内で二次発酵をさせていくのですが、その際には、必ずほかの畑や違う品種、あるいは違う年に作られたブドウを混ぜなければなりません。そして、ショ糖などの力を借りて熟成させていくのです。
もう1つの違いとして、「ブドウの品種」が挙げられます。
シャンパンは「どんなブドウから作ってもよい」というものではなく、「シャルドネ」「ピノ・ノワール」「ムニエ」から作られなければならないのです。上で述べた「ほかのブドウの品種を混ぜる」という工程においても、これが深く関わってきます。
「産地」「作り方」「品種」の3つが、シャンパンをシャンパンたらしめる大きな要素です。しかし実際にはこれ以外にも、アルコール度数などの制限も課せられます。
スパークリングワインとシャンパンを比べたとき、シャンパンの値段の高さに驚いたことのある人も多いことでしょう。また、スパークリングワインよりもシャンパンの方が味わいに優れる……と断言することはできません。
しかし「シャンパン」と名乗るために課せられた厳然たる条件は、常にシャンパンを、「特別なお酒」「お祝いに相応しい上等なお酒」たらしめていると言えるでしょう。
参考URL:https://kaminoshizuku.jp/blog/166
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