ほんのりグリーンがかった、淡いレモンイエロー。ファミリーマート限定品《レインボーロリキート/シャルドネ》です。「シャルドネ」は白ワインのもっとも一般的な品種。〝個性がないことが、個性〟といわれるほどニュートラル。その分、つくり手の個性を色濃く反映します。《レインボーロリキート/シャルドネ》は、オーストラリア特有のユーカリにくわえ、ホワイト・ペッパーやしめった麦わらが香るなど、とりわけユニーク。とくに「えぐみ」が印象的で、ワインを飲み込んだあともながく舌に残ります。
この「えぐみ」こそ、《レインボーロリキート/シャルドネ》の最大の魅力。しかし、現状のきわだったレベルでは敬遠されてしまいます。たとえば、一番だしをとっただしガラでとる「二番だし」。一番だしはすっきりとした透明感のある旨味。対して二番だしはカツオや昆布のわずかなえぐみで、より奥深い旨味を呈します。ところがそれがきわだってしまうと、料理はひきたちません。余分なえぐみを出さないよう、濾す際は、絞らないことが二番だしの鉄則です。
《レインボーロリキート/シャルドネ》も突出せず、味全体にとけこむえぐみが理想的。すると、持ち味のグレープフルーツのような苦みある果実味がいまより格段生きるはず。ファミリーマートの新作「和風だし香る8品目のおでん」にあわせると、絶妙な苦味が上品なだし風味を引き立て、具材それぞれの味がいっそう深みを増すのです。《レインボーロリキート/シャルドネ》、さらなる進化を期待します。