1811年の創業以来、伝統とクラフトマンシップを守り続けているプレステージ・シャンパーニュメゾン『ペリエ ジュエ』。最高級のシャルドネを使用した繊細でエレガントな味わいと、芸術家 エミール・ガレが描いたアネモネに彩られたボトルにより、シャンパーニュの芸術品として多くの人々を魅了しています。メゾンが誕生してから200年以上、伝統を重んじながらも常に革新的な挑戦を続ける『ペリエ ジュエ』。今年10月、メゾンの歴史に新たな1ページを刻む重要な出来事が発表されました。27年間にわたってメゾンが世に送り出すすべてのシャンパーニュを担ってきた7代目最高醸造責任者エルヴェ・デシャンが引退し、新たに8代目の最高醸造責任者としてセヴリーヌ・フレルソンが就任します。彼女はメゾンの長い歴史の中で初めて、女性の最高醸造責任者(セラーマスター)となります。
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200年を超える歴史をもつシャンパーニュメゾン「ペリエ ジュエ」
1811年、仏・エペルネに創立した 『ペリエ ジュエ』は、歴史ある老舗シャンパーニュメゾンのひとつです。1846年にはメゾンの革新性を象徴する出来事として世界初のブリュット(辛口)・シャンパーニュを創造し、各国に衝撃をもたらしました。
メゾン誕生以来、200年以上にわたり世界で愛されてきた『ペリエ ジュエ』は、プレステージ・キュヴェである「ペリエ ジュエ ベル エポック」をはじめとして、現在まで最高級のシャンパーニュを創造しつづけています。
日本の四季を愛したセラーマスター:7代目セラーマスター エルヴェ・デシャン
エルヴェ・デシャンは、200 年以上の歴史の中でわずか7人目のセラーマスターとして、伝統を受け継ぐという重責を担いつつ、常に革新性や独創的なアプローチを忘れることはありませんでした。就任中には新たなるキュヴェとして、メゾンを象徴するブドウ品種であるシャルドネを100%使用した「ペリエ ジュエ ベル エポック ブラン・ド・ブラン」と「ペリエ ジュエ ブラン・ド・ブラン」を生み出しました。
また、たびたび来日した彼は日本の四季に感銘を受け、四季の彩りにインスパイアされた季節のキュヴェ「ペリエ ジュエ エディション プルミエール(春)」や「ペリエ ジュエ エディション オータム(秋)」も手がけました。
偉大なるメゾンの歴史を受け継ぐ初の女性:8代目セラーマスター セヴリーヌ・フレルソン
エルヴェ・デシャンの功績を受け継ぐ後継者に指名されたのは、シャンパーニュ地方で生まれ、ランス大学でワイン醸造学の学位を取得し、長くシャンパーニュの造り手としてキャリアを形成してきたセヴリーヌ・フレルソンです。エルヴェは彼女に豊かな才能とともに、メゾンの伝統を受け継ぐことのできる共通の感性を見いだし、約2年もの年月をかけて、メゾンの哲学やブレンドスタイルを引き継いできました。
すでにセヴリーヌはチームともに、『ペリエ ジュエ』のセラーマスターとして、メゾンの花の香りとテクスチャーを結び付け、より高い精度と完成度を目指して革新的なアプローチを行っているといいます。新たなセラーマスターが世に送り出すシャンパーニュが味わえる時が今から楽しみでなりません。
仏・エペルネと東京をオンラインライブでつないだセレモニー
2020年はこれまでの「あたりまえ」がまったく通用しない一年だといえます。その影響は、今回のメゾンにとって非常に重要な出来事にもあらわれています。従前なら、エルヴェとセヴリーヌがそろって来日し、日本のペリエ ジュエをこよなく愛する人たちと直接シャンパーニュを酌み交わしながら、なごやかなセレモニーが催されたことでしょう。
今年10月、美しい庭園が広がる「庭園美術館」でスタートしたセレモニーには、エルヴェとセヴリーヌの2人が仏・エペルネのメゾンからオンラインライブで参加し、ゲストへのご挨拶とともに「継承」への思いを語りつつ、テイスティングの解説を行いました。
そしてクライマックスでは、エルヴェからセヴリーヌへ、『ペリエ ジュエ』のキュヴェの歴史とアッサンブラージュが記載されているノートと、最高醸造責任者しか持つ事が許されていない、「レデン」と呼ばれるメゾンの歴史を誇る貴重なキュヴェを保管している地下セラーの鍵を引き渡すセレモニーが行われました。
どんなときであっても、シャンパーニュが気持ちを豊かにし、日常に華やかさを添えてくれるお酒であることには変わりありません。
『ペリエ ジュエ』の若きセラーマスターが手がけたキュヴェを楽しめる日を心待ちにしながら、今日もどこかで素敵な乾杯ができますよう。