「ラム酒」は、単純に「ラム」と表記することもあります。サトウキビから作られるお酒であり、複雑な歴史を経てつくりあげられたお酒でもあるといえます。ラム酒には、コロンブスの新大陸発見や三角貿易などが大きな影響を与えています。
そのような歴史に育まれてきたラム酒は、現在では世界各国で深く広く愛されるようになりました。ラム酒は単品で氷などを入れて飲むこともできますが、その独特の香りからお菓子に使われたり、カクテルに使われたりもしています。
今回は、このラム酒を使ったカクテルを3つ紹介していきます。
目次
ナツメグの香りが生きている「スパニッシュ・タウン」
【このカクテルを作るのに必要な材料】
ラム酒60ミリリットル オレンジキュラソー10ミリリットル ナツメグ
最初に紹介したいのが、ラム酒の誕生地ともいわれている「スペイン」の名前を冠した「スパニッシュ・タウン」です。
スパニッシュ・タウンは、ラムとオレンジキュラソーをシェークして作ります。その後にナツメグを振りかけて作るカクテルです。「ちょっと苦みのある思い出」という、大人っぽいカクテル言葉を持っています。カクテル言葉と呼応するように、アルコール度数も高く、38.7度となっています。2種類のお酒を合わせて作っているからなのですが、飲みすぎには注意したいものです。
ナツメグの香りが生きているカクテルで、非常に強烈で主張の強い味わいに仕上がります。ドライでありながらスイートな風味も漂わせるカクテルで、ほろ苦さもあります。大人向きの味に仕上がっているのが特徴です。
ナツメグの香りは生きているものの、嫌味になるようなアルコール臭さはほとんどなく、香りの面で「飲みにくさ」を感じる人はほとんどいないでしょう。秋の夜長などに、一人で飲みたいカクテルです。
陽気に飲める飲みやすいお酒「ラーチモント」は少し手間をかけて作りたい
【このカクテルを作るのに必要な材料】
ラム酒40ミリリットル レモンジュース10ミリリットル オレンジキュラソー10ミリリットル オレンジピール クラッシュアイス
かなり多くの材料を必要としますが、購入にはそれほど困らないでしょう。比較的どこにでも売っている材料を使って、ちょっと手間をかけて作るのが、「ラーチモント」です。
ラム酒・レモンジュース・オレンジキュラソーをシェークして作り、クラッシュアイスを入れたグラスにそそぎ、オレンジピールを使います。クラッシュアイスは自分で作っても構いませんし、買ってきたものを使っても構いません。味を求めるならば、上質な水で作ったクラッシュアイスを購入することをおすすめします。
オレンジピールがオレンジの爽やかな香りを出してくれます。オレンジ由来の甘味と、レモンジュース由来と思われるほのかな苦み、そしてクラッシュアイスの冷たさのおかげで、非常に飲みやすい味に仕上がっています。同じ「ラム酒」と「オレンジキュラソー」を使っていますが、スパニッシュ・タウンとはまったく異なる風合いを持ちます。陽気に飲むことができるお酒でもあります。
不思議な見た目が人気!ロングアイランドアイスティ
【このカクテルを作るのに必要な材料】
ラム酒15ミリリットル テキーラ15ミリリットル コアントロー10ミリリットル ウォッカ15ミリリットル ジン15ミリリットル レモンジュース30ミリリットル シュガーシロップ5ミリリットル コーラ40ミリリットル スライスレモン 氷
実に、10種類もの材料を使って作るのが、この「ロングアイランドアイスティ」です。
「カクテルを結構使うので、ある程度の材料は家にそろっている」という人向きのカクテルだといえます。
ロングアイランドアイスティは、「紅茶を一切使わないのに、紅茶の色になる不思議なカクテル」としてよく取り上げられます。強いお酒がたくさん入っていますが、レモンの風味とコーラの甘味が生きるため、意外と飲みやすいのが特徴です。度数も低く、8度程度です。
軽く飲めるのが「ロングアイランドアイスティ」のメリットであり魅力ですが、人によっては、「何の味なのかわからなくなって混乱する」と感じる人もいます。
夏場や、暖房がよく効いた暑い空間で飲みたい一杯です。
ラムを使ったカクテルは、ほかにもたくさんあります。いろいろチャレンジしてみてくださいね。