年末年始、みんなで集まる時にあると場が華やぐのがスパークリングワイン。高級スパークリングワインとして有名なシャンパーニュと、近年スーパーでも見かける手頃なカヴァ、どう違うのでしょうか?
目次
シャンパーニュとは?
シャンパーニュとは、フランスのシャンパーニュ地方で醸造される瓶内二次発酵のワインのこと。シャンパーニュ地方で造られるすべてのスパークリングワイン(発泡性ワイン)がシャンパーニュと呼ばれるわけではないんです。シャンパーニュ製法(瓶内二次発酵)で造られたスパークリングワインだけが、シャンパーニュとされます。そしてもちろん、シャンパーニュ地方以外の場所で、シャンパーニュ製法(瓶内二次発酵)で造られた発泡性ワインもシャンパーニュとは呼べません。
シャンパーニュの品種は、シャルドネ、ピノ・ノワール、ピノ・ムニエの3種類。これ以外の品種で造られた瓶内二次発酵のワインもシャンパーニュではないんです。
白ブドウシャルドネから造られるシャンパーニュは「ブラン・ド・ブラン」、黒ブドウピノ・ノワールやピノ・ムニエ単一やブレンドで造られたものは、「ブラン・ド・ノワール」と言います。
カヴァとは?
一方カヴァは、スペイン産の瓶内二次発酵の発泡性ワインのこと。シャンパーニュがシャンパーニュ地方で造られるように、カヴァにはカヴァ地方はないです。カヴァが多く造られるのは、スペイン北東部のサン・サドルニウダノイア村ですが、カヴァの産地はそれ以外の地方にも散らばっています。カヴァの定義は、スペイン全国の定められたカヴァの地域で造られることと、瓶内二次発酵の醸造方法、品種、熟成期間などにより、定義されています。
カヴァの根源は、もちろんシャンパーニュ。フランスでシャンパーニュを知ったスペインの醸造家が研究開発したのがカヴァです。当初はカヴァもカヴァではなく、シャンパーニュと呼ばれていましたが、フランスからのクレームでカヴァと命名されたそうです。
シャンパーニュとカヴァの違い
シャンパーニュとカヴァの違いは、瓶内二次発酵という製法以外、すべてと言えるでしょう。気候、土壌、品種、どれも全く異なります。
シャンパーニュの気候は、大陸性気候の影響を受けた海洋性気候。フランスのブドウ栽培地の北限とされており、年間を通して気温は低め。
一方カヴァの大きな産地、ペネデス地方のサン・サドルニウダノイア村は、温暖な地中海性気候。
シャンパーニュの土壌は、白亜質が中心。傾斜のある土地が多いのも特徴です。
サン・サドルニウダノイア村の土壌は、ロームと石灰質。水はけがよく保水効果もある土壌が特徴です。
シャンパーニュの品種は、前項でも述べた3品種。
カヴァは、主にマカベォ、チャレッロ、パレリャーダの3品種が伝統的なもの。その他にもシャルドネ、ピノ・ノワール、トレパット、ガルナチャ、モナストレールなどで醸造されます。
おすすめのカヴァは?
スーパーで1000円台からでも見かけるカヴァ。品質もピンからキリまで様々です。カヴァの特徴は、温暖な地中海気候の太陽の恵みで育つブドウが持つ自然な甘み。加糖を最低限にしているので、酸味が引き立つきりっとした味わいのカヴァが多いです。糖分によるカテゴリイーがあるので、それによって甘さが図れます。
おすすめは、糖分がほぼゼロのブルット・ナトゥレのカヴァ。冷涼なシャンパーニュ地方では糖分ゼロでは瓶内二次発酵が行われないので、糖度の低い瓶内二次発酵ワインは、カヴァならではの味わいです。
ぜひカヴァで乾杯してみてください。