現在は日本でも「日本ワイン」が広く売られるようになりました。
ここでは日本とワインの関係を取り上げつつ、日本ワインの特徴について解説していきます。
目次
日本にワインが伝わったのはもう470年ほども昔のこと
「日本で初めてワインが飲まれた日」を表す最古の記録では、1549年の8月15日がその日であったとされています。
日本史の教科書にも出てくるフランシスコ・デ・ザビエルの乗った南蛮船によってもたらされたとされていて、その献上品として島津貴久に渡されました。ちなみにこのときのワインは、赤ワインだったということです。
その後このワインは広く広まっていきます。
新しい物好きだった織田信長にも飲まれたとされており、戦国大名を魅了していきます。
ただ、日本においては、ワインはあくまで「舶来物」にすぎませんでした。
この期間は非常に長く続き、「日本ワイン」と呼ばれるものが誕生したのは1874年ごろのことだとされています。1874年に、甲府に住んでいた2人がワイン造りを開始するのですが、彼らはその3年後に渡仏、そして帰国後日本で初めてのワイン会社が作られます。
なお日本独自のブドウであり現在も広く飲まれている「マスカット・ベーリーA」が作られたのは、1927年のことです。つまりマスカット・ベーリーAは100年近くの歴史を持っているということです。
日本ワインの特徴
「日本ワイン」と一口に言っても、その味わいはそれぞれのワインによって異なります。
ただ、日本ワインは「日本人の好みに合うように」と意識して作られているからか、赤ワインでも比較的渋みが少なく、甘味を持ったものが多く作られています。
また、寿司や刺身などに合うように調整されたものも多くみられます。
日本ワインのなかには非加熱で作られた「生ワイン」などもありますが、これについては、「日本人は新鮮な食材や生で食べることを愛する民族であるから、それが『生の』ワインをリリースするという考え方に繋がっているのではないか」と分析する人もいます。
飲みやすいものがそろっていること、国産信仰が比較的強いことから、日本ワインを愛する人も多くいます。
ワインをおいしいと思うかどうか、またどこの国(あるいはどの生産者)が作ったワインをおいしく感じるかどうかは、飲む人の好みによって大きく異なります。
ただ、日本ワインを飲んだことがないという人は、一度試してみてはいかがでしょうか。
参考
・https://www.winery.or.jp/basic/knowledge/
・https://www.winomy.jp/blog/column/27430/
・https://museum.kirinholdings.com/person/wine/01.html