秋の味覚とともに味わいたいのが赤ワイン。今回は、最近飲んでおいしかったおすすめのスペインワインをご紹介します。
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高級赤ワイン産地「プリオラート」と隣接する地方で生産
ワインの名前は「セレニータ」。“月の住人”という意味で、エチケットに描かれているコルクの人形が“月の住人”なのかもしれません。
このワインは、スペイン北東部のカタルーニャ州の内陸部DO.モンサンで生産されています。DO.モンサンは、国外でも人気の高級赤ワインの産地プリオラットに隣接する地方。赤ワインは、プリオラットのものとタイプは似ているものの、価格は比べ物にならないほどリーズナブルです。
よって高品質で低価格の赤ワインの穴場の産地と言えます。
プリオラットとモンサンの違いは、土壌です。プリオラットはリコレーリャと呼ばれる粘板岩が特徴で、ワインにミネラル感を与えます。一方モンサンは、石灰質の土壌がメイン。プリオラットのワインのような複雑味には若干欠けるようです。
豊かな自然と地中海の風が高品質なワインを作る
赤ワイン「セレニータ」は、スペイン方部のナバーラ地方のワイナリーが手掛けるワイン。オーガニックのワイナリーで、モンサン内でも自然環境が豊かな自然公園内の畑で採れるぶどうから造られます。ぶどうの苗木の樹齢は20年~75年。かなり幅広い樹齢の苗木のぶどうなのが印象的です。
夏の暑さが厳しい地方ですが、「セレニータ」の畑には、夏の午後に地中海からの涼しい風が流れ込み、気温を下げる働きをするそうです。寒暖の差が激しいほど高品質なワインができると言われるので、「セレニータ」も間違いなくその1本です。
「セレニータ」の魅力
では、「セレニータ」のテイスティングです。香りの強さはミディアム。熟したチェリーとクローブなどのスパイスが混ざったアロマ。
味わいは、熟したチェリー、カシス、シナモン、クローブ、黒こしょう。ふくよかで丸みのあるタンニンが特徴のフルボディのワインです。
熟した果実の甘酸っぱさの中にスパイスがたっぷり。フルボディでアルコール度は14.5度。ポテンシャル強めにも関わらず、酸味がしっかりしていてすっと飲みやすい印象のワインです。
日本の食卓の料理にも合うワインだと思います。お試しください。