みなさん、こんにちは。
今回は日本酒の勉強を兼ねて、京都の酒どころ「伏見」を散策してきました。「灘の男酒、伏見の女酒」なんて言葉もあるくらい、伏見といえば日本酒の名産地です。
その秘訣は、伏見の酒を支えるやわらかな軟水です。
関西に住んでいながら、実はちゃんと伏見を散策するのは今回が初めてなので、行く前から気持ちが浮き足立っていました。
さて、今回はいったいどんなお酒に出会えるのでしょうか?
早くも日本酒で乾杯の準備はバッチリです。
目次
👀アーケードで早くも足が止まる!誘惑が多い街・伏見

伏見の町を歩きはじめてすぐ、アーケードの中で気になるお店を発見。
「油長(あぶらちょう)」というお店で、なんと伏見にある全18蔵のお酒取り扱っているそうです。しかも店内に椅子とテーブルもあり、「80種類より飲み比べできます」という魅力的な記載が。
お猪口3杯の飲み比べが 480円から、日替わりで「冬の薄にごり」など季節酒も店内で楽しむことができます。
またハーフボトルも豊富で、つい「ハーフボトルを散策のお供に買って飲むか…」という呑みプランが頭をよぎったのですが、まだ旅のスタート地点なので、ここはグッと堪えて一旦スルーしました。
でも「帰りに寄ろうかな」…魅力が強すぎます。
伏見には、このようにふらっと立ち寄りたくなる酒スポットが町のあちこちにあるのですね。
☕落ち着いた和室で飲める酒蔵「藤岡酒造」

続いて訪れたのは藤岡酒造さん。ここで造られている銘柄が「蒼空(そうくう)」です。
店内は落ち着いた雰囲気で、日本酒がずらっと10種類ほど並んでおり、酒米も多彩。山田錦・愛山・美山錦などなど…
中でも印象に残ったのが、短稈渡船(たんかんわたりぶね)という酒米を使った一本。実はこれ、日本酒の酒米生産量1位の山田錦の父親にあたる酒米なのです。
ただ、今ではあまり使われない珍しい酒米なので、こういうレアなお酒に出会えるのも酒蔵巡りの楽しさですね。
こちらの店内にも飲めるスペースもあり、店頭で販売しているお酒すべてを一杯690円で飲むことができます。
そしておつまみがまた…反則級に魅力的でした。「山うに豆腐・クリームチーズの酒盗のせ・自家製 酒粕レーズンバター」など
これはもう、飲む前から「酒が進んで止まらなくなってしまう」状態確定です。
🍜「うまいもん×日本酒」のテーマパークがカオス!

次に向かったのが、伏見酒造小路。
ここは「うまいもんと日本酒のテーマパーク」です。
ラーメン、海鮮、中華、おでん…とにかくいろんなお店が入っていて、雑多な感じがむしろ楽しい。良いカオス空間です。
そして、皆さんが頼んでいたのが伏見の18蔵 利き酒セット(2,980円)です。グラスが18個並ぶ光景は壮観です…!

さらに、あて付きのお得なセット(海鮮あぶりのせ、御所盛り、枝豆の酒粕味噌あえ等)3,880円などもあって、「今日はどう攻めるか」と色々な楽しみ方ができます。
何よりここが面白いのは、どの席に座っても色々な店舗のメニューを注文できること。
つまり、好きなものを自由に組み合わせて“自分だけのペアリング”がつくれてしまう素敵空間でした。伏見って歴史ある酒蔵だけでなく、お酒を楽しめるスポットも満載です。
🌇龍馬にカッパ!お酒だけでない素敵な街並み

アーケードを抜けると、龍馬通りへ。
ここがまた風情があります。「伏見=お酒」しか考えていなかったのですが、歩いてみると寺田屋も近くにあり街並みがしっかり京都で、散策が楽しい街です。
そして見つけたのが、「地ビールとお酒の天国」と書かれた場所。黄桜の「カッパカントリー」です。
ここでは日本酒だけでなく、ビールも豊富です。初めて見かけた「LUCKY SHIBA」はゆるやか濾過製法のアメリカンセッションIPAという変わり種です。ここでビールを1本買って飲むか…とも考えたのですが、外が寒いので思い留まることができました。
さらに面白かったのが「かっぱ資料館」。

お酒の展示かと思いきや、かなり真面目に「かっぱ」を掘っている空間で、かっぱの解説から世界のかっぱ、かっぱのミイラの話まで…知識が妙に深まります。
道を挟んで「黄桜記念館」もあり、こちらでは伏見のお酒づくりや、軟水がもたらす味わいについても学べます。
建物も歴史があり、無料開放されているので、ふらっと立ち寄る価値ありです。
👊真剣勝負30分!2,400円で日本酒18種飲み放題!

歴史を感じる街中にある「伏見夢百衆」にて、魅力的な企画を発見しました。
こちらは日本酒を販売しているのですが、店の奥にある飲食スペースにもお酒が置かれており、なんと30分・2,400円で18種類のお酒が飲み放題とのこと!
30分でこの値段は少々高い…と思いながらもここまで様々なお酒を見てきて、気になる銘柄が多数だったので、「ここで一気に試せるなら」と思い切って30分の真剣勝負に挑むことにしました。
最初に渡されるのは、利き酒用の一杯。
「これは何番のお酒でしょう?」と当てるクイズ形式で、当たるとオリジナルお猪口がもらえるそうです。
さて…当てられるでしょうか。
利き酒用のお酒を口に含むと、第一印象はかなりすっきり辛口。
香りは強すぎず、喉を通る時に余計な引っかかりがなく、すっと消えていく感じのお酒でした。
ここから30分!今回の酒旅の本番です。
1杯目:都鶴 純米吟醸

説明には「穏やかな吟醸香と、しっかりした味わい。やや甘辛口」とあります。注いでみると、色はほんのり黄色み。
口に入れると、香りは控えめで、味わいは落ち着いている印象。
派手に主張してくるというより、食中酒っぽさがあるタイプでした。
2杯目:桃の雫 純米吟醸

続いては「桃の雫」の純米吟醸。穏やかな香りと山田錦の旨味、そこにシャープな味わいが特徴とのこと。
見た目はほぼ無色透明。
飲んでみると、確かに説明どおり辛口でキレがある。
さっきの一杯と方向性が近いですが、こちらは輪郭がくっきりしている印象で、「伏見のお酒はさらっと飲めるのに芯がある」と再認識できる味でした。
3杯目:豊祝 しぼりたて生酒

蔵出しからそのまま、米本来の味と香りがたっぷり…という説明があります。
1口飲むと確かに香りがふわっと立ち、「今しぼったばかり」という感じがします。甘く濃厚というよりは、思ったよりスッキリした辛口寄りに感じました。
やはり伏見は軟水なので、全体的に「重くなりすぎない」特徴があります。
4杯目:十石 祝 冬限定のにごり酒

京都府の酒米「祝(いわい)」を使った、発酵中のもろみを搾ったフレッシュな一本です。
冬っぽいパッケージもかわいくて、テンションが上がります。
見た目はにごっているので「どっしり系かな?」と思ったのですが…
飲んでびっくり。意外にも、辛口でスッキリ。
見た目とのギャップが面白くて、「にごり=重い」の固定観念が軽く崩れました。
5杯目:招徳 冬の酒 ーしぼりたてー

続いても季節限定のしぼりたてのお酒です。
「新酒ならではのフレッシュ感と、わずかなガス感が特徴」と書かれています。こちらのパッケージも冬らしくて素敵なデザインです。
こちらは飲んだ瞬間、驚きました。
すごくきれいで軽やかで、例えるなら白ワインのようです。
ガス感がほんの少しあることで、口の中にピリッと心地よい刺激が感じられます。これはかなり好みな味わいでした!
6杯目:金鵄正宗 純米酒 磨き60

次の「金鵄正宗 純米酒 磨き60」は、「柔らかな口当たりで米の旨味が広がる」と記載があります。
飲んでみると、確かにふんわり甘みがあって、
それまでの辛口スッキリ路線とは少し違う、落ち着いたどっしり感。
これは絶対、燗にしたら良さそう。
おでんや煮物など、冬の暖かいお食事と合わせたくなる一本でした。
7杯目:玉乃光 純米大吟醸 しぼりたて

「とれたて新米を手づくりで醸した純米大吟醸、搾りたてのフレッシュ感」という説明があり、お値段も税込1,650円とお手頃です。
パッケージも京都の町並みっぽくて素敵。
味はフレッシュでスッキリ。大吟醸ですが華美すぎなくて、スーっと入ってきます。
ここまで飲んで改めて思ったのが、伏見のお酒って軟水のせいか、するすると飲めてしまうということ。
危険なくらいに飲みやすいです。
8杯目:神聖 たれ口

「絞りから落ちる酒をそのまま味わうタイプで、果実感や自然の炭酸が残る一品」という説明があります。
これはかなり印象に残るお酒でした。
言葉どおりフワっと果実っぽい香りがして、口の中に微細な刺激があって、飲み心地が新鮮。
「日本酒ってこういう表情もするんだ」と思える、ちょっとした発見の一杯でした。
9杯目:富翁 しぼりたて無濾過生原酒

しぼりたての原酒系で「下処理せず、そのまま瓶詰め。濃厚な味わい」と書かれており、お値段も1,390円とかなりお手頃です。
飲んで見ると、確かに濃厚ですが飲みにくさはなく「この濃さでこの価格ならコスパ高いな…」という印象。
スッキリ系が続いた中で、満足感がぐっと上がるタイプでした。
10杯目:坤滴(こんてき)魯山人 特別純米原酒

次は「坤滴(こんてき)」。京都産の幻の酒米「祝」を100%使用した「魯山人」です。
幻の酒米×伏見の名水という、いかにも王道トラディショナルな組み合わせ。
飲むとやっぱり、するっと入る。
この「するする感」こそ、伏見酒の強みであり魅力だと改めて感じました。
派手さではなく、飲み疲れしない品の良さがあります。
11杯目:英勲 純米しぼりたて生原酒

頑張りましたが、そろそろ30分が経過です。最後に選んだのが「英勲(えいくん)純米しぼりたて生原酒」。新酒をそのまま瓶詰めした、生原酒。
米の甘みがしっかり、味わい深い一本。
飲みごたえのある冬季限定酒…ですがお値段は1,430円とこちらもお手頃です。飲んでみると、うまい。
どっしり系なのに重すぎず、芯があってバランスが良い。
「意外とこれが一番好きかも」と最後に気づくタイプのお酒でした。
30分の真剣勝負でお猪口11杯も飲むことができました!なんとか2,400円の元はとれたかな?という量です。
何より気になっていた銘柄を色々試せたので、満足度はお値段以上です。
新たにお酒を注ぐのは30分で終了ですが、席も空きがあったので、その後しばらくゆっくり滞在させていただきました。
昼からゆったり、お酒を飲む時間。
伏見の旅の締めくくりとして、これ以上ない贅沢でした。
ちなみに冒頭の利き酒クイズはハズレでした。残念!

いかがでしたか?伏見はただ「飲むための街」ではなく、歩いて、知って、味わって、じわじわ好きになる街でした。
旅の最後に見かけたイベント情報がこちら。
3月14日(土)開催 「伏見酒フェス〜FUSHIMI SAKE FES.〜」
伏見のえぇお酒4種類が楽しめる!各蔵の蔵開きでは味わえない秘蔵酒なども出品されるとのこと。
伏見は普段から楽しい酒の町ですが、イベントの日はきっと、さらに楽しいはずです。
次はあなたも伏見へ。3月は、伏見酒フェスへ行ってみてはいかがでしょう?
きっと、あなたも「自分の好きな一杯」が見つかるはずです。
今回もありがとうございました。
