こんにちは。今回もまた、とんでもないお店を発見してしまいました。
そのお店は大阪にある「日本酒バルほのか」。
なんと、日本酒の単品飲み放題が60分480円という、思わず二度見してしまう価格設定です!
480円といえば、普通はグラス1杯の値段。それが飲み放題とはどういうことなのか。元が取れるのはほぼ確定として、実際のところ本当に楽しめるのか気になります。
ただし、60分といってもラストオーダーは30分前というなかなか挑戦的なシステムです。それでも1人から予約可能で、しかも昼飲みもできるという、日本酒好きにはたまらない条件がそろっています。
ということで今回の作戦は、前半30分で気になる銘柄を一気に攻め、後半はペースを落としてお気に入りをじっくり味わうスタイルで、緩急をつけて楽しんでみようと思います。
30分でどれだけ飲めるのか。そしてどれだけお得なのか。飲み放題のシステムも含めて、しっかりご紹介します。
目次
😍甘口から大辛口まで!整然と並ぶ多すぎる誘惑!

まずは、お店の様子と飲み放題のシステムについて詳しくご紹介します。
お店の前に立つと、まず目に飛び込んでくるのが大きな看板。
「全国の日本酒飲み放題 1時間480円」の文字。
店頭には、飲み放題対象の銘柄がずらりと掲示されており、数えてみると30種類以上はありそうです。
日本酒は季節によってラインナップが変わるので、掲示されている銘柄がすべてなのか、それとも他にもあるのか。そんなことを考えながら、期待を胸に店内へ入りました。
扉を開けてすぐ目の前に現れるのが、大きな冷蔵庫。
その中には日本酒がずらりと並び、まるで小さな酒蔵のような光景です。
冷蔵庫には甘口・普通・辛口・大辛口と分類が記載されており、それぞれの銘柄ごとに産地や味わいの特徴が丁寧に書かれています。
フルーティー、すっきり、旨みが強いなど、コメントが添えられているので、お酒を選びやすい親切設計です。
席に着くと、テーブルにメニューが置かれていました。

今回予約したのは、60分480円の日本酒飲み放題プランです。
注意点としては、お通しの注文とフード2品の注文が必要なこと。そしてラストオーダーは30分前なので、実質30分の勝負になります。
そのほかにプレミアムプランも用意されています。
90分1,580円、120分1,980円。こちらは日本酒だけでなく、ビールやハイボールなども含まれる内容です。もちろんこちらもお通し+フード注文、ラストオーダーは30分前というルールです。
そしてこのお店の特徴のひとつがお通しの「しじみ汁飲み放題」。
しじみ汁はセルフサービスでおかわり自由。日本酒を飲む身としては心強い存在です。二日酔い防止にも良いと言われますし、合間に温かい汁物があるとほっとしますね。
フードメニューを眺めると、日本酒に合いそうなものがズラっと並んでいます。

いぶりがっこクリームチーズ、酒盗クリームチーズ、ホタルイカの沖漬け、本日の珍味おまかせ3種盛りなど、複数人で来たら楽しそうです。
とはいえ今回は時間勝負。
さっと2品を注文し、店員さんにグラスをいただき冷蔵庫へ向かいます。
飲み放題は、このグラスに自分で日本酒を注ぐルールです。60ccほど入るグラスで、様々なお酒を飲むにはちょうど良い量です。
さて、実質30分。どこまで攻められるでしょうか。
☺️「大人のカルピス」に「心踊る酒」!?甘さと酸味に癒される

まずは甘口ゾーンから攻めます。
最初の1杯に選んだのは、私の大好きな「讃岐くらうでぃ」。
香川県・川鶴酒造が手がける低アルコールのにごり酒。「くらうでぃ」という名前は“cloudy=濁り”から来ています。その名の通り、グラスの中はやわらかな白色です。
日本酒度はなんと−70度と、数字だけ見ると極甘口ですが、実際に飲んでみると単なる甘さではありません。
ひと口含むと、まず広がるのは乳酸菌飲料のような甘酸っぱさ。とろりとした舌触りなのに、後味は意外なほど軽快。まさに「大人のカルピス」と呼ばれるのが納得の味わいなので、「日本酒ってキツそう…」というイメージを持っている方にこそ試してほしい一杯です。

続いて2杯目も甘口の「Beau Michelle(ボー・ミッシェル)」。
名前からして素敵なフランス語のこのお酒は、長野県の酒蔵が手がける低アルコール日本酒。“心が少し踊る酒”をテーマに造られているそうです。
しかも発酵中に音楽を聴かせるというこだわりまであるとか。なんともロマンがあります。
グラスに注ぐと、透明感のあるやわらかな香り。口に含むと、ほんのり甘く、爽やかな酸が広がります。印象としては、薄く仕立てた上質な日本酒リキュールのような、軽やかさがあります。
アルコール感は非常に穏やか。角がなく、するりと喉を通るので、これもスターターにピッタリです。
讃岐くらうでぃが“とろり系の甘酸っぱさ”なら、ボー・ミッシェルは“軽やかでチャーミングな甘酸っぱさ”。同じ甘口でもまったく表情が違うのが面白いです。
甘口ゾーン、侮れません。
🐟やっぱり日本酒には魚!無限ループでお酒が止まらない!

そしてここで、お待ちかねのおつまみが登場。
「炙りエイヒレ」です。
運ばれてきた瞬間、ふわっと立ち上がる香ばしい香り。
さっそくひと口噛んだ瞬間、エイヒレ特有の甘みが噛めば噛むほど旨みがにじみ出てきます。
絶妙な炙り加減で、水分は残しつつ香ばしさはしっかり。マヨネーズをつけてみると、一段と最高になりました!
マヨネーズのコクがエイヒレの甘みを包み込み、塩気と脂のバランスが一気に整う。そこへ甘口日本酒を流し込むと、酸が脂をすっと切れて旨みだけが残ります。
ヒレをかじっては日本酒、またヒレ、日本酒…という無限ループ。
気がつけばお酒がなくなっていたので、次に行ってきます。

甘口をしっかり堪能したところで、次は普通〜やや甘口ゾーンを攻めていきます。
冷蔵庫の前に立つと、また豪華な顔ぶれに驚きました。
大分のちえびじん、北海道の上川大雪、愛知の蓬莱泉。どれも実力派。さらに写楽(しゃらく)、獺祭までしっかり鎮座しています。
これ、普通に1杯480円しますよ!
それが飲み放題に含まれているのが、ちょっと信じがたいです。
どれにしようか本気で悩み、まずは大分県の「ちえびじん」を選びました。
大分県・中野酒造のお酒で、名前は創業家の女性「ちえ」さんに由来します。その名の通り、やわらかく上品な印象をまとっています。
グラスに注いで香りを確かめると、ふわっと広がる華やかな吟醸香。白桃や洋梨のニュアンスが感じられます。
口に含むと丸みのある甘みが静かに広がり、やさしい酸が全体を整える。辛口ではなく、けれども甘すぎない。非常にバランスが良く品があります。
2品目の「本日のおすすめ鮮魚」も登場しました。

升の上にちょこんと盛られた刺身は、見た目にも可愛らしいサイズ感です。
ひと口食べるとしっかり肉厚で弾力があり、噛むほどに魚の旨みがじわりと広がります。
魚の種類を確認し忘れましたが、味わいは間違いなし。
ちえびじんを合わせると、魚の甘みがふっと持ち上がり、酒の酸が後味をきれいに整えてくれます。
やっぱり、刺身には日本酒ですね。
この相性の良さは、何度味わっても嬉しくなります。
魚の甘みをじっくり堪能しながら、次はどの銘柄にいこうか、また楽しい悩みが始まります。
🤩これも飲み放題で大丈夫!?獺祭・写楽・酔鯨高育54号

これだけ魅力的な銘柄が並んでいると本当に迷いますが…やはり一旦飲んでおきたいのが、プレミアム日本酒の代名詞ともいえる存在「獺祭」です。
冷蔵庫の前に書かれていた説明を読んで、ちょっとした発見がありました。
「獺祭」という名前は、蔵のある山口県の地名「獺越(おそごえ)」に由来し、さらに獺が捕らえた魚を並べる様子を“祭り”に見立てた中国の故事から来ているとのこと。
日本酒好きとして何度も飲んできましたが、由来をきちんと読んだのは初めて。こういう小さな学びがあるのも、酒場の楽しさです。
グラスを近づけた瞬間、華やかな吟醸香。白桃やメロンを思わせる香りが立ち上がります。
口に含むと、透明感のある甘みがパッと広がります。
重たくない。甘いのに、べたつかない。
余韻が口の中に残り続けるタイプではなく、すっと消える「潔さ」こそ獺祭の魅力なのだと改めて感じます。
やはり完成度が高く、定期的に飲みたくなるワケです。

次も普通ゾーンから「写楽(しゃらく)」を選びました。
福島県・宮泉銘醸のお酒で、浮世絵師・東洲斎写楽に由来する名を持つお酒です。
グラスに注ぐと、穏やかで上品な香りがします。
口に含むと、ふくよかな旨みとフルーティーさが重なり、わずかに残るガス感が爽やかさです。
刺身をわさびと共に口に入れてから写楽を流し込む。
すると、わさびの辛みがすっと消え、魚の甘みだけがふわりと浮き上がります。
すっきりしているのに、味わいは豊かで、主役にもなれるし、料理を引き立てることもできる実力派です。

甘口から攻めてきましたが、そろそろ辛口へ。
次は私の大好きな高知県にある「酔鯨 純米吟醸 高育54号」です。
高知らしい爽快感を持つお酒で、口に含むとまずシャープな酸が立ちます。きれいで澄んだ酸味、そこから旨みがじわりと広がります。
高知の酒は本当にこうなんです。サッと口に入ってきて飲み疲れしない。
軽快でありながら芯があるので、食事と合わせると真価がより際立ちます。脂のある魚でも後味をすっと整えてくれるので、ついつい進む危険なお酒です。
時計を見ると、ラストオーダーまであとわずかです。
次が最後の一杯なので、ここからは少しペースを落として味わう時間に入ります。
🤪60分で何杯飲めた?真剣勝負の結果発表!

ラストの一杯は、山口県・長州酒造の「天美 特別純米」にしました。
グラスに注いだ瞬間、柑橘を思わせるフレッシュな香りが立ち上がります。口に含むとみずみずしい軽やかな甘みと爽やかな酸が重なります。後味はすっと引いていき、重さが残らない。最後に選ぶ一杯として、ここまで攻めてきた口の中を、きれいに整えてくれるような存在でした。
さて、気になるお会計は…
日本酒飲み放題:480円
しじみ汁飲み放題:528円
本日のおすすめ鮮魚:572円
炙りエイヒレ:550円
合計:2,130円(税込)
今回いただいた日本酒は8杯。仮に1杯400円とすると3,200円相当!
飲み放題分だけで十分に元は取れています。料理は少々お高めの価格設定ですが、料理代を含めても充分お得に楽しむことが出来ました。

いかがでしたか?
甘口から辛口まで通の方も納得のラインナップで、獺祭や九頭龍といった有名銘柄もしっかり揃っています。
甘口から挑戦するもよし、最初から辛口へ突撃するもよし、どんな方でも楽しめるお店です。
今回予約したのは日曜日の午後2時で、時間帯としては少し中途半端かと思いきや、店内はしっかり賑わっています。しかも女性のお客さんが多い。
個人的に女性客が多い店は信頼できます。飲みやすくて、雰囲気が良い証拠です。
梅田にある日本酒バルほのか。
日本酒の奥行きを気軽に、本気で楽しめる一軒です。
冷蔵庫の前に立って、次はどれにしようかと悩む自分を想像してみてください。きっと、もう行きたくなっているはずです。
