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シャンパーニュメゾン訪問
日本で和食とアンリ・ジローのシャンパーニュを合わせるテイスティングランチに招いていただいて、当主のクロード・ジローに訪問したいと伝えたら快く受け入れてくれました。
アンリ・ジロー
1625年アイ村に創業のアンリ・ジローは、家族経営の歴史あるシャンパーニュメゾンです。
立派な門を通ると、試飲施設と醸造施設があり、案内してもらいました。
試飲施設では、アンリ・ジローの看板娘『エスプリ・ナチュール』のエチケットにも描かれているアルゴンヌの森の木のモニュメントがお出迎え。
アイ村のテロワールを表現するアンリ・ジローのシャンパーニュ造り。
ブドウ栽培のテロワールだけでなく、シャンパーニュ造りの全ての工程において、アイ村の土地の良さを最大限に表現するために、ブドウと接触するタンクや、木樽のテロワールも大切にしています。
テラコッタの卵型タンクはプレと呼ばれるシャンパーニュ地方の土を使った特注品です。
木樽には、創業以来シャンパーニュのアルゴンヌの森の樫の木を使っています。
アルゴンヌの森は、パリの地盤沈下で皺がよったように波打った地形をしていて、同じ森の中でもテロワールが異なります。
それをセラーマスターが1本ずつ選び出します。そして、全ての樽に伐採場所を記録します。
環境の保全にも力を入れていて、アルゴンヌ樽で熟成させたシャンパン『アルゴンヌ』が飲まれた分アルゴンヌの森に植樹を行なっています。
アンリ・ジローの中でも大好きなキュヴェが、『フュド・シェーヌ』です。
木樽という意味があり、アルゴンヌの樫樽で、一次発酵と12ヶ月の熟成をさせ、6年の瓶内熟成の後に出荷されます。
マルチヴィンテージの中でも最高峰の味わいです。
ブルゴーニュ型のグラスで提供温度14度いただくと、このシャンパンの芳醇な香り、繊細さと旨味、クリーミーで丸みのあるボディがより楽しめます。
美食家に愛されるシャンパーニュとして知られるアンリ・ジローは、他のメゾンとは一線を画すこだわり溢れるメゾンでした。