世界最大級のナチュールワインイベント「RAW WINE TOKYO 2026」が、5月10日、11日に東京流通センターで開催されました。国内外から約70のナチュールワインと日本酒の造り手が集結し、造り手本人と交流しながら試飲を楽しめる2日間となりました。
この記事では、ナチュールワインファン以外からも支持を集めるBK WINESに注目。創業者のブレンダン・キース氏に伺ったワイン造りへの思いや、おすすめのペアリングを紹介します。
目次
創業者が語るBK WINES
元シェフの感性と自由な発想を活かしたワイン造りで、幅広いファンを持つBK WINES。キースさんが手がけるワインは、いずれも合わせたい食事が浮かんでくるような味わいです。ワイナリーの特徴やワイン造り、それぞれのワインのペアリングなどを、キースさんに話していただきました。
BK WINESのワイン造り
南オーストラリア州アデレードヒルズにある小さな家族経営のワイナリーです。19年間、妻と私の2人でやっています。主にフォーカスしているのは、アロマティックな品種とピノ・ノワール、そしてシャルドネです。赤ワインはすべて100%全房発酵しています。香りのリフト感や熟成の仕方も好きですし、全房発酵のワインはとても美しく熟成すると思っています。
自分より前の世代のワインメーカーをとても尊敬してきましたし、同じように次の世代へ何かを受け継いでいけたらと思っています。それはワインの進化にとっても良いことです。常に新しい世代、新しい視点がワインには必要だと思います。
おすすめのペアリング
▼会場に並んでいたワイン。左からOISHII ピノ・グリージョ 2025、セニエ ピノ・ノワール 2024、ピュール・ジュ 2025、カーボニック ピノ・ノワール 2025

【OISHII ピノ・グリージョ 2025】
果実味がしっかりあり、アルコール度数も12.8%とかなり低めです。このアルコール度数でありながら、酸もしっかりあります。日本でもオーストラリアでも人気の高いワインです。
おすすめペアリング:軽い食事に合わせたいですね。うどんのようなシンプルな料理にも合うと思います。しっかりしたストラクチャーがあり、酸も高いので、脂のある食事にもぴったりです。
【セニエ ピノ・ノワール 2024】
ピノ・ノワールで造ったロゼワインです。セニエ式(赤ワインを凝縮するために、発酵初期に果汁を抜き取る方法)で、抜き取った果汁だけで造ったワインです。濃い赤ワインを造るための副産物というわけではなく、このロゼを造るためにセニエ式を採用しています。しっかりとしたバラのような華やかな香りとピノらしい旨味があるワインです。
おすすめペアリング:このセニエは、夏にプールサイドやバーベキューで飲むワインです。海風のそば、水辺でも最高です。まさにそういうワインです。
【ピュール・ジュ 2025】
グルナッシュ90%、ムールヴェードル10%を使用し、セミカーボニック・マセレーションで造られたワインです。ピュール・ジュ(Pur Jus=ピュア・ジュース)の名前の通りにピュアな果実感がありながらもスパイス感があり、チャーミングさと奥深さを兼ね備えています。
おすすめペアリング:ピュール・ジュはもう少しストラクチャーがあるので、ローストダックのような少しボリュームのある料理にも合います。
【カーボニック ピノ・ノワール 2025】
2022年以来のリリースで、3年ぶりに復活したキュヴェです。ボジョレーから持ち込まれた、やや皮の厚いクローンを使用し、フルカーボニック・マセレーションで造られています。濃いベリー感、心地よいタンニン、しっかりとした骨格を感じる、条件が整った年にしか造られない特別なワインです。
おすすめペアリング:よりストラクチャーがあり、色も濃いワインです。ローストミートやステーキなどのリッチな料理にもよく合います。
BK WINESの世界観が伝わる味わい

RAW WINE TOKYOの中でも、人気ブースの一つだったBK WINES。私が訪れたのは2日目の月曜日でしたが、日曜日には次々とボトルが空いていったそうです。
「自分がとても情熱を持っているスタイルは、介入を抑えた、表現力のあるワインです」と話してくれたキースさん。それぞれのワインは、介入を抑えたワイン造りを基本としながらも、目指す味わいに合わせて醸造方法が工夫されています。しかし、造りの違いを知る前に、味わいそのものからBK WINESの世界観が伝わってくる、まさしく“表現力”を感じるワインでした。
それぞれのワインに個性がありながらも、どれも自然と合わせたい料理が思い浮かんでくるワインたち。次はぜひ食事とともに、BK WINESのワインを楽しんでみたいと思います。
