「ビールは苦手だけど、お酒の席で頼めるものがない」
そんな方にこそ試してほしいのがイネディットです。
スパークリングワインのような飲み口で、和食との相性も抜群。 実飲レポートとともにその魅力に迫ります。
目次
イネディットとは?スパークリングワインのようなビール
イネディットを一言で表すなら、「スパークリングワインのようなビール」です。
麦やホップの主張が強い一般的なビールとは一線を画し、柑橘の香りとクリーミーな泡立ちが特徴の、どこかワインに近い感覚で楽しめるプレミアムビールです。
スペイン・バルセロナの老舗ビールメーカー「ダム社」が手がけ、アルコール度数は4.8度。
原材料には大麦麦芽・小麦・ホップに加え、コリアンダー・オレンジピール・リコリス(甘草)というスパイスが使われており、このスパイスの組み合わせが独特の風味を生み出しています。
「ビールっぽくない」と感じる方が多いのは、このスパイス構成によるところが大きいです。
ビールが苦手な方でも飲みやすく、食事との相性を重視して設計された一本です。
イネディットが生まれた背景|ミシュラン三ツ星シェフとの共同開発
イネディットが誕生したのは2008年のことです。
手がけたのは、スペイン・カタルーニャの超高級レストラン「エル・ブジ」のシェフ、フェラン・アドリアとそのソムリエチーム、そしてダム社のブラウマイスターたちです。
「エル・ブジ」は「世界一予約が取れないレストラン」として知られたミシュラン三ツ星の名店で、フェラン・アドリアは料理界に革命をもたらした人物として世界中から評価されています。
そのシェフが「自分の料理に合わせるビールを作りたい」という発想から生まれたのがイネディットです。
名前の「inedit(イネディット)」はカタルーニャ語で「前例のない」を意味し、コンセプトは「世界のセレブを迎えるためのビール」。
ワインやシャンパンのようにグラスで、料理とともに楽しめるビールを目指して開発されました。
The World Beer Championshipsでは8年連続金賞(2014〜2021年)を受賞するなど、その品質は国際的にも高く評価されています。
ダム社自体の歴史も非常に古く、1876年にバルセロナで創業。
FCバルセロナの公式ビールを醸造していることでも知られ、スペインを代表するビールブランドのひとつです。
実際に飲んでみた|外観・香り・口当たりの第一印象
今回私はお寿司屋さんでイネディットを注文しましたが、まず驚いたのはその提供スタイルです。
ジョッキでもグラスでもなく、ワイングラスで出てきたのです。
一緒に行った友人も「えっ、ビールなのにワイングラス?」と目を丸くしていました。
外観について言うと、グラスに注がれたイネディットは淡い琥珀色で、わずかにとろみを感じるような透明感があります。
酵母由来の成分をあえて濾過せずに作られているため、完全に透き通ってはいない独特の色合いです。
香りは、ビールを開けた瞬間から柑橘の香りがふわっと漂ってきました。
「ビールなのにオレンジの香りがする」という第一印象は、ビール慣れしている方ほど驚くポイントだと思います。
麦芽やホップの香りは控えめで、コリアンダーとオレンジピールが前面に出ている感じです。
口当たりは、クリーミーでとても滑らかでした。
炭酸はシャンパンのようにきめ細かく、ゴクゴク飲むというよりゆっくり味わいたくなる一杯です。
苦みが非常に少なく、甘みとスパイスのほのかな風味が余韻として残ります。
お寿司屋さんで飲んでわかった!和食との相性
イネディットはスペイン料理やシーフードとの相性が謳われることが多いですが、今回お寿司屋さんで飲んでみて、和食との相性の良さを実感しました。
そもそもイネディットは「あらゆる料理に寄り添えるビール」として設計されています。
ビールに多い強い苦みや麦の主張を抑え、柑橘・スパイスの香りを前面に出したことで、繊細な料理の邪魔をせず旨味を引き立てるという狙いがあります。
その設計が、出汁を活かした和食・寿司にも見事にはまる理由です。
合ったネタ・料理
特に相性が良いと感じたのは以下の3品です。
1つ目は白身魚(ヒラメ)の塩とスダチ絞りです。
繊細な旨味を持つ白身魚に、柑橘の香りのイネディットが見事に寄り添ってくれました。
スダチとオレンジピールの香りがリンクして、口の中でひとつの料理のようにまとまる感覚がありました。
塩とスダチというシンプルな味付けだからこそ、ビールの風味が邪魔をせずに共存できたのだと思います。
2つ目はホタテです。
ホタテの上品な甘みとイネディットのスパイシーな余韻が良いコントラストになっていて、互いを引き立て合っている印象でした。
磯の香りとコリアンダーのハーブ感も思いのほか相性が良く、一口ごとに口の中で変化が楽しめました。
3つ目はエンガワの炙りです。
炙りによる香ばしさとイネディットのクリーミーな泡立ちが合い、脂の風味を程よく流してくれました。
脂が多めのネタでも、炙りで少し香ばしさが出ることでイネディットのスパイス感と馴染みやすくなるようです。
合わなかったネタ・料理
一方で、味の濃いマグロの赤身とは少しミスマッチを感じました。
マグロの赤身が持つしっかりとした旨味と鉄分の風味が、イネディットの繊細な香りをやや打ち消してしまう印象です。
どちらの良さも感じにくくなるため、マグロにはより主張の強い赤ワインなどの方が合いそうです。
この点はお店の大将にも伺ったところ、「穴子のツメ(甘いたれ)や、脂の強い青魚とはあまり合わせない方がいいですね」とのことでした。
甘みが強いものや脂・クセの強い食材との組み合わせは、お互いの良さを消してしまうようです。
繊細な旨味の食材、酸味や塩味でさっぱり食べる料理との相性が特に良いビールだと言えます。
ビールが苦手な女性でも飲みやすい理由
今回一緒に飲んだ友人は普段ビールをあまり飲まない女性でしたが、イネディットはとても気に入ってくれました。
感想を聞くと「ビールっていう感じがしない、飲みやすい」「ワイングラスで出てきて、なんかおしゃれな気分で飲める」と言っていました。
柑橘の香りに驚いたことも印象的だったようです。
ビールが苦手な方が敬遠する理由として多いのが、麦の香りと苦みです。
イネディットはその両方が抑えられており、代わりにオレンジピールやコリアンダーの風味が前に出ています。
また、きめ細かい泡はシャンパンやスパークリングワインに近い感触で、ワイングラスで飲むスタイルも相まって、ビールを飲んでいる感覚とは少し異なります。
「お酒は飲みたいけどビール独特の苦みが苦手」という方や、食事に合わせたいけどワインほど重くしたくないという方にはぴったりの選択肢です。
イネディットをより美味しく飲むためのポイント
実際に飲んで感じた、イネディットを美味しく楽しむためのコツをお伝えします。
ワイングラスで飲む
これはメーカーも推奨している飲み方で、繊細な香りを存分に楽しむために重要なポイントです。
ビールジョッキだと香りが立ちにくく、イネディットの最大の魅力である柑橘やスパイスの風味が伝わりにくくなってしまいます。
白ワイン用のグラスがベストとされており、実際にお寿司屋さんでもワイングラスで提供してくれました。
グラスを傾けて静かに注ぐと、クリーミーな泡がきれいに立ち上がります。
温度はしっかり冷やして
提供温度は6〜8℃程度が理想とされています。
ぬるくなると甘みとスパイス感が強くなりすぎるため、氷水を入れたワインクーラーで冷やしながら飲むのがおすすめです。
グラスに注ぐ際はグラスの半分以下にとどめ、少しずつ飲むのが美味しさを保つコツです。
冷やしすぎると香りが感じにくくなるため、冷蔵庫から出してすぐではなく、少し落ち着かせてから注ぐのも良いと思います。
合わせる料理を選ぶ
前述の通り、繊細な旨味・塩味・酸味の料理との相性が特に良いです。
寿司や刺身はもちろん、サラダ・サーモン・白身魚のカルパッチョ・脂肪分の高いチーズなどとも好相性とされています。
また、アスパラやアーティチョークなどのほろ苦い野菜料理ともよく合うと言われており、和食に限らずさまざまな料理と楽しめます。
甘みや脂が強い料理とは合わせないのが無難です。
まとめ|こんな人にイネディットをおすすめしたい
イネディットは「ビールの常識を覆す一本」です。
スペイン・バルセロナの老舗ダム社と、世界一予約の取れないレストランのシェフが生み出したこのビールは、柑橘の香り・クリーミーな泡立ち・繊細なスパイス感が三位一体となった唯一無二の味わいです。
今回お寿司屋さんで飲んでみて、和食との相性の良さも改めて実感しました。
白身魚やホタテなど、繊細な旨味を持つ素材との組み合わせは特におすすめです。
こんな方にぜひ試していただきたいです。
- ビールの苦みが苦手な方
- ワインは重い、でも食事に合うお酒が飲みたい方
- 特別な食事の席でビールをおしゃれに楽しみたい方
- お酒好きな方へのプレゼントを探している方
330ml・750mlのサイズ展開があり、成城石井・やまや・カルディなどの酒販店や、Amazon・楽天市場でも購入できます。
まずは330mlのボトルで試してみてはいかがでしょうか。
