世界最大級のナチュールワインイベント「RAW WINE TOKYO 2026」が、5月10日、11日に東京流通センターで開催されました。国内外から約70のナチュールワインと日本酒の造り手が集結し、造り手本人と交流しながら試飲を楽しめる2日間となりました。
この記事では、実際に試飲した中から印象的だった6つのワインブースを紹介します。
目次
ドメーヌ・タカヒコ(北海道)

この日、最も注目を集めていたドメーヌ・タカヒコ。日本を代表するナチュールワインの造り手であり、そのワインは入手困難なことで知られています。
私は10時過ぎに会場入りし、すぐにこちらのブースに伺ったのですが、すでに長蛇の列に。並んでいる間に、曽我さんが「ナナツモリ ピノ・ノワール 2024」を注いで回ってくれており、飲む人へのサービス精神が感じられました。

会場で使用したグラスは、代表の曽我貴彦さんの協力のもと、リーデルグループの「シュピゲラウ(SPIEGELAU)」が開発したものです。アロマやフレーバーを取りやすく、口元の独特なカーブによって最後まで飲みやすい形状です。
ドメーヌ・タカヒコの複雑な香りや出汁を思わせる旨味がより引き立つように感じられました。
【提供ワイン】
・ナナツモリ ピノ・ノワール 2024
・ナナツモリ ブラン・ド・ノワール MV
Clos Saron(カリフォルニア・日本未輸入)

カリフォルニアを代表するナチュールワインの造り手です。樹齢の高い自根ブドウを有機的に栽培し、野生酵母で発酵。無清澄・無濾過で醸造するなど、とにかく最小限の人的介入でワインを手がけています。RAW WINEを立ち上げたイザベル・レジュロンMWも、会場でお話しした際に「ここだけは行っておいた方がいいブース」として、Clos Saronを挙げるほどの存在です。
ブースに立っていたのは、創業者のGideon Beinstockさん。アメリカ在住時に、伝説的造り手として存在を知っていましたが飲む機会はなく、今回出展されるとのことで大変楽しみにしていました。いずれもエレガントさの中に、果実の実力が感じられるワイン。お話からもワインからも、畑を大切にしていることが伝わってきました。
思いがけずたくさんお話を伺えたため、詳細は別の記事で紹介予定です。
【提供ワイン】
・2025 Cerise
・2020 Kind of Blue
・2016 Old Block
・1999 Cabernet Sauvignon
BK WINES(オーストラリア)

南オーストラリア州アデレードヒルズにあるワイナリーです。創業者のブレンダン・キースさんは、日本にも家を持つほどの日本好き。元シェフの感性と自由な発想を活かし、ナチュールファン以外からも支持を集める人気ワイナリーです。
いずれも合わせたい食事が浮かんでくるような味わいで、ぜひ料理とともに楽しみたいと感じられました。それぞれのワインのペアリングなど、いろいろなお話を伺えたので別記事で紹介します。
【提供ワイン】
・OISHII Pinot Gris 2025
・セニエ ピノ・ノワール 2024
・Pur Jus 2025
・Carbonic Pinot Noir 2025
Les Vins Debrouillards(長野県)

長野県塩尻市片丘にて、有機栽培でぶどうを栽培している造り手です。自家ぶどうにこだわったワイン造りを目指し、今年のワイナリー設立を進めています。現在は委託醸造ですが、さまざまな品種で幅広い味わいのワインを手がけており、ワインについて説明してくれる姿から1本1本への思い入れが伝わってきます。品種と土地の個性を理解し、ワイナリーがオープンしてからの展開が非常に楽しみになりました。
こちらのワイナリーについては、プレイベントにも参加されておりそちらでも紹介しています。
国内外6つの造り手が集まった“RAW WINE TOKYO 2026 プレイベント”試飲レポート
【提供ワイン】
・AAJ 2024
・ZWEI NOT!? 2024
・ZWEI NOT!? 2023
・Momma’s Chardy Party 2024
・蕃人 2024
・Amber Field Blend 2023
・Amber Field Blend 2024
・Bits n Boba 2024
・Debrouillards Field Blend 2022
・Mellow Cab 2024
Powicana Farm(カリフォルニア・日本未輸入)

カリフォルニア州メンドシーノでZoubeida & Rémi Zajac夫妻が営む小規模ワイナリーです。Powicanaとは、“赤い粘土の尾根”を意味する先住民由来の言葉で、フランス系のご夫婦がこの土壌に惚れ込んで立ち上げたワイナリーです。農作業はすべて手作業、農薬や殺虫剤を使用しない、カバークロップで土壌の豊かさを保つなど、手をかけてその年のヴィンテージを反映したワインを目指しているそうです。
土地の豊かさを感じる果実味豊かなワインで、ワイン初心者とも一緒に楽しめそうな親しみやすさのある味わいでした。
【提供ワイン】
・2025 ソーヴィニヨン・ブラン
・Pet-Nat 2025
・Blue Dog 2018
ドメーヌ紫波(岩手県)

岩手県紫波町にある「自園自醸ワイン紫波」が、ワイナリー醸造20周年を記念してナチュールワインのために新しく立ち上げたブランドです。亜硫酸の使用を極少量にとどめ、野生酵母で醸造することでテロワールを表現。紫波の自然が未来永劫に続くようにという願いを込めてワイン造りをされているそうです。新しいブランドということで、積極的に来場者に声をかけている姿が印象的でした。
リースリングは酸と果実味のバランスが良く、これからの季節にしっかりと冷やして楽しみたい味わい。モンドブリエのオレンジワインは、華やかな香りと複雑な味わいが軽やかなタンニンとともに楽しめる1本でした。
【提供ワイン】
・Domaine SHIWA Riesling 2025
・Domaine SHIWA Monde Briller 2025
日本を代表する自然派の造り手や海外のレジェンドまで
日本では出会えないワインや入手困難なワインも多く並ぶRAW WINE。今回のイベントに関しては、ドメーヌ・タカヒコとClos Saronを楽しみに、あとは会場の雰囲気を見ながら楽しもうと決意して挑みました。造り手本人から畑や醸造へのこだわりを直接聞きながら試飲できるのは、RAW WINEならではの魅力。“おいしい”の奥には、自然と向き合う造り手の苦労が隠れており、グラスに注がれたワインがより愛おしく思える時間でした。
今回は、伺ったワイナリーを抜粋で紹介しましたが、次回は日本酒や焼酎の造り手を紹介したいと思います。
